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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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食べ合わせ

興味深い内容のTV番組を観ました。それは人類の固定概念を覆すAI(人口知能)が導き出した「味覚」の解析でした。5味(甘味・塩味・酸味・苦味・旨味)の組み合わせによる、思いもよらぬ鑑定結果が図表で示されるのですが、ふと考えました。

なぜ「辛味」と「渋味」がないのか?

これは刺激や痺れとして感じ取る感覚であり、味覚からは外れるから、という事らしいです。個人的には「七味」であっても良いと思うのですが。

さて、AIはどのように味を導き出したのでしょうか? 実験ではインスタントの袋麺を調理し、その “トッピング” にまさかのプリンを投入。かきまぜて味を確かめると、スープの塩味とプリンの甘味の組み合わせはバランスが取れており、おいしさが増すという結果がグラフの数値で解説されます。結果を受けてスタジオの出演者が試食したところ「新しい味の発見で、とてもおいしい」とのコメント。とはいえ実食となると、さすがに勇気がいります。

もう一つの実験は「お弁当」について。誰もが知るロングセラー、崎陽軒のシウマイ弁当をテーマに、究極の食べ方、そしておかずのおいしい食べ合わせ(順番)についてAIが解析するという実験です。食べ順については最初にシウマイ、次に竹の子煮、そして俵ご飯、シウマイ、俵ご飯、マグロの照り焼き、俵ご飯、鶏の唐揚げ、俵ご飯と続き、最後はアンズで終了しました。

さすがはAIというか、私の食べ順とほぼ一致しています。シウマイ弁当は駅で買い求めて発車後に紐を解き、流れる車窓の景色を眺めつついだだくのが私流。さて皆様はいかがでしょうか。
(崎陽軒さんのHPにて面白いアンケートを実施しています。)

AIの食べ合わせ解析は、製パン業界においても貴重なヒントをもたらしてくれるかもしれません。意外な具材のサンドイッチやランチパックなど、斬新なバリエーションの登場が楽しみです。

サツキ

今年の二十四節気の「立夏」は、GWの5月5日、こどもの日に当たります。暦の上では私の好きな夏到来となります。

3年ぶりに緊急事態宣言、まん延防止等重点措置による行動制限が無い今年のGWは空も道路も鉄道も賑わいを見せて、日本中が活気に溢れた日常を取り戻したかのようです。とはいえ繁華街や観光地では人が溢れ、「大丈夫かな?」と心配するほどにTVのニュース番組は人々の開放感溢れる光景を連日報道していました。

パンのイベントやベーカリー各社の新作もワイドショーで紹介されています。デパ地下のパンコーナーでは、おいしさに加え映える新製品がショーケースを飾り、行列のできるパン屋さんも多く見られます。私のイチ押しは銀座木村屋總本店のデパ地下で販売するメロンパンです。そして伊勢丹デパート新宿店では毎年恒例となっている「イセパン」が5月2日より開催されます(同30日まで)。モンディアル・デュ・パン世界コンクールで、2019年、2021年と連覇を果たした日本チームのコーチ兼レ・アンバサドゥール・デュ・パン・デュ・ジャポン副会長を務める安倍竜三シェフの店「パリゴ」も出店するということで、今から楽しみです。

立夏は花盛りの季節の始まりでもあり、道端のツツジやハナミズキ、チューリップ等、色とりどりに美しく咲き誇っていて、散歩の道中もほっこりとした気分でコロナ禍を忘れさせてくれます。今年1月につくばみらい市から台東区の橋場へ引っ越してきた、大相撲の名門・立浪部屋が土俵開きを行いました。その数日後、お祝いを兼ねて新部屋を訪ねた帰りに、立浪親方から小さな盆栽をひとついただきました弊紙3月30日号をご参照ください)

「毎日朝夕と2回水やりをして下さい、花が咲きますよ」という親方の言葉どおり、毎日水やりを続けていたら、なんと5月5日の立夏に紅白の花一輪ずつが見事に開きました。

5月8日は五月場所の初日、いただいた花はサツキ(五月)でした。蕾がたくさんプクプクと開花の準備中で、白は白星、紅白はめでたい証です。明生関、豊昇龍関、天空海関の関取衆をはじめ、若手力士の活躍を楽しみに15日間、TV桟敷に根を下ろすことになるでしょう。千秋楽の2日後はイセパン初日。たくさんのパンを買い求めて、お祝いの差し入れに行くのが楽しみです。

焼きたてのバゲット

とあるバーのカウンターで会話を交わす主人公と同僚のヒロイン。見上げた先に設えられた大型テレビからはなぜかいつも通販番組が流れています。

ヒロインが「まさか、それは無いでしょう。絶対に無いわよ」と無言でグラスを磨き続けるマスターに話しかけると、「あるよ」と短い返答。

今か、まだか? 出た! 大人気ドラマ「HERO」の毎話お約束の1シーンです。

テレビシリーズは2001年放送、いわゆる “月9” 主演作でヒットを連発していたキムタクこと木村拓哉さんに松たか子さん、そしてマスター役は田中要次さん。茶髪にジーンズ、革ジャン姿という破天荒な若き検事が成長し活躍する様を描き、のちに映画化もされるなど20年経った今なお記憶に残る名作です。

私もマスターの真似事で「あるよ」とたまたま持っていた品物や食材を自慢していました。当時54歳、妻は50歳。

“♪~あの時君は若かった~”

思わず堺正章さんのモノマネを口ずさんでしまう昭和のベビーブーマー、駄洒落好きで若作りの爺であります。

コロナ禍の2年あまり、ジャパネットたかたの通販番組で体重計の紹介を何度観たことでしょう。25年前に友人から贈られて以来、常に脱衣所の脇で鎮座してきた体重計は塗装がくすみ錆も出ている骨董品ですが、立派に現役です。

しかし「今なら下取り3千円、さらに5千円引き!」の口上に負け、ついに先週注文してしまいました。タニタ製の最新機種は優れものというか隔世の感があります。骨密度や体脂肪、内臓脂肪に身体年齢や足腰年齢等々、まさにヘルスメーターと呼ぶべき多機能ぶりです。

昨夜届いたので、さっそく骨董品から交代して設置。機械音痴の私は妻に設定を任せ、いざ測定。身体年齢は69歳でマイナス5歳を記録するも足腰年齢は80歳、他は概ね標準数値。とはいえ「身長164センチ・67キロ」と登録した数字が示したのは「肥満」

コロナ禍でジム通いがままならず、おまけに偏食とくれば “想定内” ですね。という訳で、これまた以前通販で購入した足踏み器をひっぱり出して100回を日課に加えることにしました。しかし慣れない運動でお腹が空きますね。

そんな時は冷凍保存のバゲットを解凍してたっぷり霧吹きし、190℃のオーブンで焼成15分間。これで外はカリッ、中はモチっとして、胃を全摘している私でもバターやハムなしで半分はいけます。冷凍バゲットはリベイクのひと手間を惜しまず、おいしくいただきましょう。

感染者数1万人超えが懸念されるGWは相変わらずのステイホームで、肥満解消へ努力するつもりです。

いきものがかり

幼少期から成人してしばらく、東京中野区に住んでいました。私が5歳の頃、昭和27年に父が購入した木造2階建の中古住宅です。50坪弱の敷地は半分が庭で素人づくりながらも築山があり、小さな池ではメダカや金魚を飼っていました。

種類を問わず生き物好きだった私は、その他にも「チロ」と名付けた雑種犬や猫2匹、縁日で買ってもらったヒヨコ(ピーちゃん)やインコにジュウシマツ等々、一人っ子の寂しさを紛らすように色々と飼っていました。

小学校に上がってからは、帰宅するとランドセルを放り出しつつ鳥たちに「ただいま」とあいさつし、残して持ち帰った給食の食パンを縁台からチロに与えます。尻尾をちぎれんばかりに振って喜ぶチロの散歩へ。鳥のエサ用にと道端に咲くハコベを摘んで帰るのが日課で、楽しい毎日でした。

庭の隅にはイチジクと柿の木(渋柿と甘柿が一年ごと交互に生る不思議!)があり、野生のミョウガも採れましたね。その脇には100m超えの深い井戸がありました。ギッコンバッタンと汲み上げて池の水を足したり、ペット達にも井戸水を飲ませていました。夏でも冷たいのでスイカがよく冷えました。

小学1年生のある日曜日の午後、“事件” は起こりました。父が縁台に座布団を敷いて昼寝をしていた時、寝返りのはずみでトサカが色づくまで成長していたピーちゃんを潰してしまったのです。父はゴメンゴメンと何度も謝ってから、庭にお墓を作りました。私は傍らで終始泣いていた記憶があります。72歳で天に召された父は大正10年生まれ、存命なら101歳を数えます。

チロには後日談があります。ある日、縁台の下でわずかに顔を出している白いものを見つけ、何だろうとスコップで掘り返してみると……なんと数枚の食パンが現れたのです。食べるのがもったいなかったのか、それともパンをあげていた私を気遣っていたのでしょうか?

時を経て父の興した弊社に就き、上司の話や過去の記事から昭和二十年代後半当時、厳しい物資不足の中でやりくりしていた学校給食事情を知りました(弊紙「日本パン・菓子新聞」巻末付録にて当時の製パン事情をご覧ください)。

それから半世紀あまり、パンは日々進化を続け世界トップクラスの品質で食卓を支え彩っています。今ならチロも “おかわり” をおねだりすることでしょう。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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