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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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卵の食べ方

 東京都卵業協会が行ったアンケート調査によると、卵料理の人気ベスト3は、①目玉焼き、②卵焼き、③ハムエッグで以下、卵かけご飯、ゆで卵、オムレツ、スクランブルエッグがあげられている。目玉焼きといえば以前この欄でも取り上げたコミック誌の「美味しんぼ」の登場人物で外人落語家のブラック師匠が「日本の食文化の原点は目玉焼きにあり」とぶちあげて、〝目玉焼き研究会〟を開催し、美味しい「目玉焼きどんぶり」なるものを紹介していたのが思い出される。
今、日本はひそかなる卵ブームらしい。第4位に入った〝卵かけご飯〟はもちろん私の大好物で、熱々のご飯に湯浅の生醤油で濃い目にといたこだわりの有精卵をぶっかけてかっ込む。日本人で良かった~と思う一瞬である。
 しかしご飯と卵のバリエーションは意外と少なく、他に数種類の食べ方しか思いつかないが、パンとなると数え切れないほど多くの食べ方がある。特に食パンのトーストにはうってつけだ。私のトーストの食べ方は、半熟の目玉焼きをのせ、黄身をフォークでくずして醤油をたっぷりかけてバターのように全面にのばしてかぶりつく方法だ。時にはスクランブルエッグをたっぷりのせてケチャップをかけたり、調味料のバリエーションで天文学的?なレシピが思い浮かぶ。「卵をのせた食パンの食べ方レシピ大募集」を是非ともパン食普及協議会と東京都卵業協会のコラボで開催してほしいと密かに思っている。

パンとワインと料理を楽しむ会

 至高か究極か、コミック誌の「美味しんぼ」を創刊以来全て読破している私はこれにヒントを得た。
 弊社創業六十周年を平成十九年に控えての記念企画第一弾として、今年の春には世界的に有名なアラン・デュカスグループのトップシェフ クリスチャン・ジュリヤール氏とベージュ東京のグランシェフ ダヴィッド・ブラン氏によるサンドウィッチセミナーを開催したが、第二弾のテーマはやはり「食」だ。
 というわけで十月三十一日に開催する「パンとワインと料理を楽しむ会」を企画した。記念すべき第一回は、フランスで授与される騎士の称号、ワインのシュバリエを持つオリエンタル酵母工業 内藤利邦社長をメインゲストに迎え、氏の卓越した知識よりパンと料理に合うワインをセレクトしていただく。料理は、創作和風フレンチの巨匠、お茶の水小川軒の小川洋オーナーシェフが担当。そしてパンは今回メゾンカイザーの木村周一郎社長が請け負ってくれた。主役であるパンを引き立てるワインと料理を楽しむことにより湧き上がる食の楽しみ。広くパン食普及に通じるものと確信している。詳しい報告は、いずれこの場にて。

利きパン

 十月の三連休は秋雨前線が停滞して、あいにくの天気となった。中日の九日、神田(中央線神田駅)西口商店街で「神田の利き蕎麦」が開催された。「まつや」「浅野屋本店」「砂場」「錦町更科」など、神田の蕎麦七名店の二つのつゆをもらって、新蕎麦をたぐるというこの試みは、街の活性化企画「神田伎芸縁日」の一環で今年初めての開催だという。
利き蕎麦や利き酒があるのなら、〝利きパン〟もおもしろいだろう。以前TV番組の企画でやっていたような記憶もあるが、パンの普及という意味においては、パン業界でこそ実施するべきなのかもしれない。神田の商店街が利き蕎麦イベントを実施するように、「我こそは」というパン好きの消費者を募り、パンの味をより深く追求するという〝利きパン大会〟。これが話題になれば、一般家庭でもいつもよりパンを味わってみようという意識が広まるかもしれない。
 三連休の最終日、同じマンションの住人4家族と共に、近所でゴルフの練習をした後、クイーンズ・伊勢丹にて各自の酒に合う好きな食材を買い求めた。連夜の仲良しディナーの仕上げは、ナンとトーストに載せて食べる私特製の究極のカレー。選んだパンにぴたりと合うように、比内鶏のガラで取ったスープにピュラトス社のベルギーチョコレートを隠し味に仕上げた自信作だ。利きパン選手権があれば、私もぜひ挑戦したいところだ。

パパイヤのグラタン

 土曜日の昼下がり、日本の大女優が台湾を旅する番組を何気なく見ていた。「この料理はここのレストランでしか食べられないのよ」と言われて出てきた料理に私はクギづけになった。松茸、アワビ、帆立、車海老、タイとヒラメ、銀杏と旬の素材がたっぷりとホワイトソースに和えられ、半分にカットしてタネを取ったパパイヤの上にのせてチーズをかけてオーブンで焼いた一品。そうパパイヤのグラタンなのだ。美味しそうに食べる女優。私はたまらず近所のクイーンズ・イセタンまで車を走らせ、食材を買い求めた。夕方早速料理に取り掛かる。ホワイトソースはバターとクリームが重要な要素を占める。ベルギー産の発酵バターと中沢のクリームは我が家の冷蔵庫の常備品だ。松茸は酒で洗い、石づきを取り、手でさいてオーブンで少しあぶった。アワビと魚は厚めの一口サイズに切り分け、活き車海老は頭と殻をはずし、尾は残した(いずれも塩コショウはしない)。ホワイトソースにまぜ入れ、弱火で火を少し通したらオーブンで安定させるために底を少し削って平らにしたパパイヤに盛り、エメンタールとモッツァレラを上に乗せパルメザンをふりかけ、二五〇度のオーブンで八分。出来た! ワインを飲みながら待っていた我が家のモニターである友人から歓声が沸く。フウフウ言いながらグラタンをすくい「松茸見っけ」「あ、アワビだ」とそうぞうしい。グラタンの具材は超一級品、不味いわけが無い。それと相まって焼いたパパイヤは薄皮一枚残して全員がきれいに平らげた。「パパイヤとホワイトソースが合いますね」「焼いた松茸と焦げたチーズが良い感じ」「クリームの中から出てくる熱々のアワビの食感はシアワセ」と最高の賛辞。余分に焼いたグラタンとパパイヤをそいで、軽く混ぜ、くりぬいたチャバタに乗せて食べてみた。秋の味覚の海と山のチャバタグラタン。原価はとてつもない「男の料理」だが、一度家庭でチャレンジしてほしい一品だ。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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