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コラム 三寒四温

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食は広州にあり

 食べるなら〝広州〟死ぬなら〝柳州〟ということわざが中国にあるらしい。広州は一年を通して気候が温暖で「食は広州にあり」と言われる程食材が豊富で腕の良い料理人が大勢いることからそう言われているらしい。また、柳州で作られる棺桶は良質で値段が安いことからそう言われているそうだ。
 柳州に行くにはちょっと早いが、先週ミヨシ油脂と合弁会社の「南僑油脂有限公司」が広州の経済開発区内に新たに建設する搾油工場の地鎮祭に出席するために当地を訪れた。
 十一月だというのに気温は三十二度。街のあちこちにパパイヤ、ドリアン、ミカンなど盛りだくさんの果物売りが露店を出してひしめいている。早速、食の探訪をしてみようとミヨシ油脂中国プロジェクト室の三木勝喜室長と共に広州市内のレストランへ出かけた。次々とテーブルに出てくる広州料理は甘くも辛くもなく、日本の中華レストランとなんら変わらない料理がほとんどで、味は良いのだが感動が無い。五十六度のパイカル酒を小ぶりのグラスでカンペーを十回程繰り返すうちにさすがに酔ってしまった。そんな時タイミング良く出てきたスープに驚かされた。亀、竜の落とし子、丸ごとの鶏、龍眼、孵化寸前のスズメの幼鳥に漢方のスパイスを入れたスープだ。三時間余り蒸されたスープは具が一切入ってなくて、黄金色に輝き、見た目は沖縄で食べたイラブーのスープを思い出す。味はタンパクなのだが、その不思議な味にレンゲを口に運ぶ手が止まらない。アルコールを中和する働きと血をサラサラにする健康に良いこのスープは、油を使用した料理のシメに必ず出てくるという。
 四千年の歴史がある食の国の十三億とも十六億とも言われる中国の人々に、美味しいパンを普及させるべく日本からは多くの製油メーカーが進出して、かなりハイレベルな製品を提供している。南僑油脂のテストキッチンで試食したパンとケーキは、日本のレベルに達する勢いだ。冷凍技術が飛躍的に進歩している現在、日本の製パン企業はウカウカしていられないようだ。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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