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コラム 三寒四温

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カウントダウン

 我々製パン関連業界に携わる企業人として、一年で最も忙しいクリスマスシーズン。この時期何気なく店内や自宅に飾るクリスマスツリーは、実はキリスト教以前の時代に冬至の魔除けとして常緑樹を家の中に飾った習慣がその起源だったと知って驚かされた。当時は王侯貴族や上流階級の人たちが飾っていたらしいが、その後市民にも普及して、リンゴ・ホスチア・レープクーヘンなどと、様々な色を塗ったナッツを飾ったという。ホスチアとはキリストの体を表す薄くて丸い種なしのパンのようなもので、リンゴはアダムとイブを想起させ、それを吊るした木は楽園の木を、レープクーヘンなどの甘い菓子は神の恵み、ナッツは神の計り知れない御心を表し、紐を付けてツリーに飾ったという。
 日本パン菓子新聞十二月十五日号でクリスマスケーキ特集をしたが、各社趣向を凝らしたケーキを揃えているようだ。今年のクリスマスは三連休であることから例年よりニーズも高まり、売上増に結びつくに違いない。

クリスマス

 早いもので二〇〇五年も師走に入り、街ではあちこちにクリスマスの飾り付けが見られるようになった。クリスマスはキリストの生誕を祝う日で、クリスチャンにとって復活祭と並ぶ最大の祭日である。クリスマスに無くてはならない〝サンタクロース〟は子供を守護する〝聖人ニコラウス〟に由来するもので、煙突から入って子供の靴下にプレゼントを入れるという風習はアメリカで広まったらしい。
 日本ではこの時期クリスマスケーキとしてイチゴのショートケーキが多く売られるが、キリスト教国ではその習慣は無い。フランスではブッシュ・ド・ノエルがクリスマスに作られる。前年の薪の燃え残りの灰が火傷の薬になったり、火事や雷よけのおまじないになったというリトニアの神話に由来して薪の形になったとか。薪に飾られる茸は種もまかずに生えるので、生命の誕生・神話の象徴としてキリストの生誕になぞられている。イギリスではクリスマス・プディング、そしてドイツではシュトーレン。これはイースト菌を加えて作る発酵菓子で、果物のピールやスパイスを生地に入れて焼き上げる。キリスト生誕時の毛布にくるまれた姿を模し、白い粉砂糖でくるんでいるのが特徴で、家庭では十二月の初めに焼き、一日一枚づつ食べながらクリスマスを待つ習慣があるそうだ
 今年は我が家もシュトーレンでクリスマスを待ち受けようと思う。いよいよ多くのベーカリーが手作りのシュトーレンを焼く今年、どこのものを選ぼうか、見比べて歩くのも楽しみだ。メリークリスマス!

弊社社長 菅田耕司のコラム


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