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コラム 三寒四温

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パテック神話

 どうやら"時計バブル"が10月にはじけたようです。「急激な円高によるUSドルやユーロ、スイスフランなどが軒並み20%以上下げた結果、世界に散らばるプレミア時計の業者やコレクターが一斉に売りに走ったのが原因らしい」と、プレミア時計を扱う私の友人が教えてくれました。プレミア時計も投機のひとつなのでしょうか。目を見張る価格の下落にもうこの業界はテンヤワンヤの騒ぎだそうです。
  思い起こせばつい最近の事です。8月から9月にかけて日本の各地のデパートでは「ワールドウォッチフェア」なる催しに世界中からもたくさんのコレクターが集まってきました。もちろんお目当てはプレミアウォッチです。例えばパテック・フィリップ社の品番5712シリーズはノーチラスのコンプリケーションと言いまして、マニアの間では正価の150%程の上台で取引きされていました。パテック・フィリップ社では強気にも9月1日付けで全ての製品の5~7%の値上げを発表しましたが、それでも客は押し寄せます。
  私が行った日本橋三越本店の「ワールドウォッチフェア」のパテック・フィリップ社のコーナーにはアジア系の紳士がアタッシュケースをテーブルに開けて札束を見せて何やら早口でまくし立てておりました。 後で担当者に話を聞くと在庫の少ない品番5712シリーズを1つでも譲ってほしいとのことでしたが一見の客よりも三越の顧客優先らしく、丁重にお断りをしたそうです。
  そんな騒ぎの中1ヶ月が過ぎ、なんと言うことでしょう。"100年に一度"と言われる世界経済不況が沸き起こりました。 世界同時株安と急激な円高、銀行や自動車メーカーの大幅な減益減収は国の税収にも影響をきたす話で、世界同時経済不況という後戻りのできない暗くて長いトンネルに潜り込んでしまいました。
  そこでパテック・フィリップ社は9月に値上げしたにも関わらず、11月、約5%の値下げを発表しましたが、時すでに遅し。業者間取引ではすでに正価を割り込み、なおかつ大幅に値引きしてでもロレックスのプレミア時計なども含めて在庫を減らす努力をしているそうです。「168円台をつけていたユーロは112 円台まで値下がりしているご時勢にパテックは値崩れしない世界一安心な時計といわれた"パテック神話"は音を立てて崩壊している」と友人は言っています。
  しかし私は思うのであります。株や円といった投機ものは下がって売れば必ず損はします。プレミア時計は趣味で持つものです。絵画や宝石もそうでしょう。良いものは良いのです。業者におどらされず、孫の代まで大事に使ってはどうですか。プレミア時計、今が買いかも知れません。パテック神話は必ず復活するでしょう。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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