このご時勢、消費者は我々製パン業界に何を望んでいるのでしょうか。日曜日の夕方、自宅のTV桟敷で、ボーッとゴルフトーナメントの試合を眺めていた時、何故かフッと頭をよぎりました。それはテレビ東京の"カンブリア宮殿"を昨夜見た残像のせいではないかと思われます。高くても品質の良い野菜を買い求めに年間75万人が訪れる茨城県つくば市の野菜直売センターの映像でした。安心・安全そして安価な商品では無く、割高な商品が飛ぶように売れているのです。それはもちろん、安心・安全への対策にかかる生産者によるコストの転化が割高な商品となる訳なのですが、それはそれで、生産者の顔と名前入りのNB商品として消費者に認識されているのは周知の事実です。
昔、よく会議で使われたフレーズ「消費者のニーズを先取りしよう」。ありましたね。今では誰も口にはしません。だって "顧客のニーズ = 顧客の我がまま"だからです。マーケティングの中では、参考意見くらいのとらえ方がベターでしょうね。そんな我がままに、商品開発や企画会議に時間とお金をかけていては人件費と経費のロスであり、大切な時間がもったいない。そう思いませんか。
それではどうしたら良いのでしょうか。少し古いのですが、ショウ・ザ・フラッグという言葉、覚えていますか。懐かしいですね、当時の意味とは少し違いますが、そうです、我々もNBの御旗を堂々と掲げるべきではないでしょうか。しかし最近氾濫しているコピー商品はいけません。独自の商品をNBの御旗の元に胸を張って消費者に突きつけるのです。コピー商品や安価な安売競争はたがいの足を引っ張りあうだけでしょう。
これからは、経験や固定観念を捨てて水平思考で視点を変えて、発想を変える訓練が重要となるのではないでしょうか。その結果が不動のNB商品を作り上げて、支える大きな力となるでしょう。
私の好きな作家であり、詩人でもある太宰治が生誕百年の今年、モントリオール世界映画祭で根岸吉太郎監督による「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」で最優秀監督賞を受賞したのは何の因果でしょうか。
太宰の代表作のひとつ「ヴィヨンの妻」は、妻の目から見た飲んだくれの薄汚れた詩人を描いた戦後の作品で、最後に妻に「人非人でもいいじゃない。私たちは生きてさえいればいいのよ」と妻、女、そして人として生きたい思いを語らせて終わります。
一方「桜桃」では、主人公が「子どもより親が大事」とやり切れない不安を描いています。これらの短編を1つの映画にまとめたのが受賞作「ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~」でしょう。
私はまだこの映画を見ていないので定かではありませんが、氏自身を主人公にした破滅型の詩人を描きつつ既成の道徳に対する反俗精神を表す太宰ならではの手法による作品にどうやら仕上がっているみたいで今から公開が楽しみです。
39歳という短い生涯を閉じた奇才太宰治は61年前、玉川で入水自殺をしました。新型インフルエンザで数人が死亡したと大きくニュースで取り上げられている一方で、自殺者は年間何万人に上っているのでしょうか。目先のニュースだけを延々と繰り返す報道のあり方に疑問を感じます。ちょうど9月10日からの1 週間「世界自殺予防デー」にちなんだ「自殺予防週間」として日本でもさまざまなキャンペーンが行われています。我々も考えなければいけないでしょう。
彼は死んで家族の大事さと生きる大切さを今、教えてくれているようでなりません。
読書の秋となりました。「富士には月見草が良く似合う」と太宰が書いた「富嶽百景」を携えて今週末は月見読書と洒落てみましょうか。
ピアノの鍵盤を1つ叩いた音を聞いて音名を当てるのは意外と簡単ですよね。ただし半音階や和音となると、もうお手上げです。
これを意図もたやすく音名を当ててしまう子どもは"神童"と思っていました。ところが小さい頃から音楽に親しんでいるとこれ位の事はたやすいのだそうです。この"特技"の事を「絶対音感」と言います。(但し、音感がどのような精度や性質のものであるかには個人差があるそうです。)
この習得には、3~5歳くらいの間の意識的な訓練でかなりの確立で身に付けることができるそうで、音だけでなく世界の旗や国名、日本全国の駅名など、はたまた円周率など、そらでスラスラ言える特技もまた同じなのかなと感心してしまいます。
それにしても3歳くらいの幼児に於ける「意識的な訓練」とはどういうものなんでしょうか。この方法が確立出来たら素晴らしいですね。
フレンチ料理を楽しみながら、クラッシックのBGMが流れると頭の中は、譜面上に音符が次々と現れてくるのでしょうか。そんな時、「あっ、この鴨肉をソテーしたのにかけられたこのピカラードソースは、人参、オレンジ、レモン、玉ねぎに至るまで全て有機野菜ですね。赤ワインビネガーはイタリア、モデナ産のオーガニックビネガーだ。清らかなコクがピカラードソースをひき立てていますね」ととっさにコメント出来る人は絶対に「絶対舌感」と「絶対音感」の持ち主です!(かなり恐ろしい)
パンをひとちぎり口に入れるだけで塩、卵、バター、添加物など全ての材料を当ててしまうと言われるこの"絶対舌感"。ソムリエや利き酒師などでも絶対舌感のレベルに入る事は変わりないでしょうが、個人によって精度や性質は異なる事でしょう。完璧な"絶対舌感"の持ち主に一度お会いしたいものです。私はと言えば、かぶりついたトマトの糖度ぐらい当てられたら幸せですが……。
最近のTVコマーシャルは楽しいですね。とんねるずの木梨憲武さんの夫人、安田成美さんが車の中で子供と2人でかけ合いをする車のコマーシャルです。
「カエルピョコピョコ、ニピョコピョコ、合わせてピョコピョコ、ムピョコピョコ、どじょうニョロニョロ、ニニョロニョロ、合わせてニョロニョロ、ムニョロニョロ、イルカキュンキュン、イルカキュン、タカシキュンキュン ママにキュン、イエイ!」
これが始まると家内と2人で合唱です。(我が家ではタカシをコウジに変えると家内が大喜びします)お互いロレツが回らずに毎回大笑いです。この「笑う」というのは実は「ボケ」防止に良く効くそうです。
以前TVで「笑いヨガ」という療法を報道していましたが、数人がサークルになって1人ずつおかしな事を言って笑いころげるのです。皆も当然、笑いころげます。それを延々と30分笑いつづけるのですが、見ている私も思わず大声で笑ってしまいました。インターネットでこれを検索すると、なんと「日本笑いヨガ協会」なる団体がありました。そこで知りました笑いヨガ(ラフターヨガ)は、ヨガの呼吸法で、「笑い」を組み合わせた新しいコンセプトのエクササイズとありました。海外でもラフタークラブ、フィットネスクラブのプログラムとして普及しているとか。知らなかったなー。
笑いヨガは笑いが健康へ与える効用に着目したインド人医師のカナリア博士によって考案されたそうです。ストレスマネジメントとしての企業での笑いヨガの導入指導もこの協会では行っているようなので、ご興味のある方はインターネットを開いてみて下さい。
もうひとつ同じCMのしりとりバージョンをご紹介します。「アライグママママママママ♪マントヒヒヒヒヒヒヒヒヒ♪ヒトコブラクダダダダダダダ♪ダックスフンドドドドドドドド♪どうも♪」これを覚えてお孫さんと一緒に歌って大いに笑ってください。