四季の中で私が一番好きなのは断然「秋」ですね。食欲の秋、読書の秋、もの想いにふける秋。景色もいいですね。紅葉と夕焼け、そして赤トンボ。「つるべ落としの秋の夕暮れ」。このフレーズ、大好きです。春は行きつ戻りつやって来ますが、秋はストーンとやって来る。グダグダしていないのも江戸っ子の私としては好きな要因のひとつであります。
そんな秋の雨上がりの土曜日の昼前に、近所の公園に愛犬を連れてバーベキューに出掛けました。前夜来の雨に濡れた土のニオイ。草のニオイ。思いっきり深呼吸すると生きているニオイが体の中にいっぱい入ってきます。
周りを見回すと、ジョギングしている人、今流行りのスキーのストックを持ってスウェーデンウォーキングをしている老夫婦、もちろん犬の散歩をしている人が多勢行き交います。
今回のバーベキューは肉も野菜も無いのです。秋は新米の季節でもあります。持参したブロックで釜を作り、薪に火を点けて、この新米を炊くのです。パチパチパチと薪に火が点き、懐かしい心が安らぐケムリと燃える薪のニオイ。そしてクツクツと湯気の中には、炊ける米のニオイが。そう、ニオイに敏感になるのも私は「秋」なのです。
炊き上がったご飯はとても熱いですから、茶碗に入れ、その茶碗をふりながら、軽くおムスビにします。塩をふって、熱々をほおばります。
薪で炊いた新米の塩ムスビ。こんな贅沢ありえません。ほのかに紅葉を始めた大きな落葉樹の枝から秋晴れの木漏れ日がチラチラと濡れた地面を輝かせています。
"何も入れない。何も足さない"。PASCOさんのCMではないけれど、母の手の温もりを感じるこの塩ムスビを口にすると、会議では出てこないリフレッシュされたアイデアがたくさん湧いて来るはずです。
心が和むと人は何かを発見する。私はそう思います。
人生62年、想い起こせば色々な試練がありました。でも、人間として、乗り越えられない試練を神様は与えませんから、なんとか頑張って今、いられる事にまず感謝です。
「人は、光の中にあっては周囲のものが良く見え、言葉の働きは本来の働きをして力を発揮する」と。先週の日曜日に私の尊敬する賢人から教えられました。「良き言葉が口から出る」。これが社会において人から愛される一番の要素であるとも。ところがどうでしょう。世の中には、その言葉の働きを嘘で固めて言葉巧みに近づいてきて、友人のフリをして騙したり、利用したりする人がなんと多い事か。こういう人は、利用価値が無くなると、うわべだけの友人のフリをしてさりげなく同じ場所にいます。
私は世話好きなお人好しの人間の類にあります。「良き言葉」より、思い立ったら、事の前後を考える事なく口にしてしまう悪い癖があります。でもそれが性格上の取り得なのかも知れませんが、敵(私を心よく思わない人)も数多くいる筈です。でも反対に真の友人もたくさんいます。時には苦言をもって忠告してくれ、真実の言葉で接してくれて、行くべき道に迷った時も正しい生き方を諭してくれる良き人生の相談相手となってくれます。
こんなに滅茶苦茶な人生を歩んでいるのに「救われているのだなー」といつも感謝の気持ちでいっぱいです。
利用価値が無くなると手のひらを返すように態度が変わる嘘の上手な人間にせっかくの人生をかき回されないように賢人の教えを胸にいだいて、そのような人に出会ったら、裁かずに見守ってあげられるような人間になりたいと思いますが、どうでしょうか。私らしからぬ、「良き言葉」すぎますね。
オーストリアの首都、ウィーンのホテルに宿泊していた私の部屋に午前2時30分、静寂を打ち消す携帯の着信音が鳴り響いた。「ハイ」。気だるい声で応答する私に相手先の悲痛な気持ちが伝わってくる。「中川昭一さんが亡くなられましたよ」その重い声の主は"高円寺さぬきや"の若主人近藤君だった。この店を中川さんはこよなく愛していた。3年程前に私が紹介して以来、多い時では月2回も足しげく通ってくれていたものである。「エッ!今、なんて言ったの?」これは夢なのか。携帯を切って部屋を見回すと勝手が違う。そうだここはウィーンなんだ、決して夢ではないぞ。大変な事になった。となりのベッドで寝ていた家内も事の重大さに気付き「本当なの?」と顔をしかめる。すぐに次の電話がかかって来た。モスクワからだ。沈んだ声で「聞いたかい、とても残念だね」前駐日モロッコ大使のレシェヘブ氏だ。レシェヘブ氏は今年の4月よりロシア大使としてモスクワに赴任している。昨秋、神楽坂の大使公邸にて中川ご夫妻をお迎えしてご一緒にディナーをいただいた時の楽しい想い出が頭をよぎる。趣味の事、国政の事、中川さんがライフワークで取り組んでいる"水"の問題など、大いにその豊富な知識に圧倒され、時が経つのを忘れる程であった。
「知っているかい」「まっ先に知らせようと思って」「悲しいね。日本の損失だよ」次々と寄せられる中川さんの訃報にウィーンのとばりも明けてゆく。
8月中旬に帯広の選対事務所開きに駆けつけて、その夜、共に寿司を食べながら「明日の日本」について3時間にわたって熱く語ってくれた中川さん。これが最後の晩餐になるとは。
しらじらと夜が明けた頃、ケニアのナイロビから電話がかかる。前駐日ケニア大使のアオリさんからだ。3年前、中川さんが農水大臣だった時に私も一緒にお供をしてケニアへ行った時のエピソードを感慨深く想い出してくれた。中川大臣は、精力的に分刻みで公務をこなし、官僚からの信頼も厚く、頭脳明晰、真実一路、まさに実力ナンバー1の政治家でありました。
欧州視察の日程を一日繰り上げて、10月9日、成田より駆けつけた告別式場に飾られた大きな遺影に、こみ上げてくるものを抑えられなかったのは、参列者全員ではなかったでしょうか。サヨウナラ、偉大な政治家であった中川昭一さん。私達は決して忘れる事はないでしょう。どうか天国にて私達をお見守り下さい。
「コンキリエ」というパスタ、ご存じですか?貝のような形をしているマカロニパスタです。私はこの「コンキリエ」が大好きで色々にアレンジして料理を楽しみます。最近ハマっているコンキリエ料理に「カニみそ・コンキリエグラタン」があります。
アルデンテにゆでて湯切りしたコンキリエを大きめのボールに入れ、ホワイトソース缶と中沢の45生クリームを缶と同量入れ、市販のカニみそのビン詰めを全量混ぜ入れます。それをグラタン皿に適量割り入れたら、とけるナチュラルチーズをたっぷりのせて230℃のオーブンで8分焼くだけ。見ばえを良くするにはカニ爪とかカニ棒肉を入れるととても豪華になります。一度お試し下さい。もちろん、バゲットを買い忘れてはいけませんよ。冷めたらランチパックみたいにホットサンド器で回りを閉じてお子さんのおやつにも喜ばれるのでは?
ところでこの8月に日清製粉グループのフレッシュ・フード・サービスから初心者にも心強いナポリピッツアの冷凍生地玉が発売されました。冷蔵庫で12時間自然解凍したのち、生地を伸ばして好みの具材でトッピングして試食してみました。今までの市販されているピザ生地の常識をくつがえす、それはイタリアのナポリで食べるピザと遜色の無いお世辞抜きの食感とおいしさに社員一同、ビックリいたしました。フレッシュ・フード・サービスと言えば、あの有名なイタリアンレストラン「パルテノペ」を経営していますが、そこの渡辺陽一総料理長の発案と聞き納得した次第です。
パルテノペでも食前に供される人気ナンバーワンの「ゼッポリーニ」。ピザ生地に青海苔を混ぜ込み、一口大に切り、親指と人差し指でクルっと丸めて180℃ の高温の油に放り込めば絶品のゼッポリーニが家庭でも手軽に作れました。カニみそのコンキリエグラタンと一緒に、おいしいバゲットを買って、お子様とイタリア料理のフルコースを週末のディナーに楽しんではいかがでしょうか。