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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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バターライス

 「深夜食堂」というTV番組をご存知ですか。ここの食堂メニューは豚汁定食の一品だけで、深夜より午前7時までの営業なんです。食堂のマスターは小林薫さんが演じており、毎回ゲストとの掛け合いが絶妙でして、その時のゲストはフォークシンガーのあがた森魚さんでした。あがたさんが「他に何かないのかなあ」と独り言を言うと、「あるもんなら何でも作る」と言われ、注文したのが〝バターライス〟でした。
  私は思わず身を乗り出して「正当なバターライス」が果たして登場するのか、眠い目をこすりながら残りのグラッパを飲み干してTV画面に釘付けです。実は私、このバターライスが大好きで、炊き立てのご飯の中にバター片をもぐり込ませて、醤油をかけて箸で混ぜてかき込む。まさに現代という戦場に生き、5秒飯を食らう戦士の飯なのであります。時には織田信長のように立ったままで茶碗に盛られた冷や飯にお湯だけかける〝湯漬け〟、おなじみの〝卵かけご飯〟、マヨラー御用達の〝マヨネーズ・醤油ご飯〟。中でも極めつけの私の大好物は〝千切りにしたクジラベーコンのせ味の素かけ醤油ご飯〟なのです。
  マスターが私の想像していたバターライスを持ってきました。醤油のかけられた熱々のご飯に角切りバターが沈みます。「あぁ、うまそう!」もうがまんができません。米を研ぐのももどかしく、早炊きで25分、深夜のバターライスが炊き上がるまでのグラッパ3杯で、翌日は久々に寝過ごし、「あなた、何を食べたの、夜中に!」と、妻の起床ラッパで起こされました。顔のむくみは増しまして、それ以来私は深夜の料理に関するTVは観ないことを決意した次第です。
  以前、このコラムの「おいしい炒飯の食べ方」で、炒飯にウスターソースをかけて食べるのはとてもおいしいと書きましたが、バラエティー番組「秘密のケンミンSHOW」で大阪の人はこの方法で普通に炒飯を食べているのを知り、驚かされました。戦後生まれの団塊世代はお金をかけずに美味しく食べる術が体に染み込んでいるのです。現代だから炒飯ですが、私の子どものころは白飯にソースだったのをなつかしく思い出しました。意外にこんなところにヒット商品のアイデアが隠されているかもしれませんね。

今をどう生きるか

 1年ぶりにハワイへ行ってきました。クリスマス前のショッピングセンターは、どこへ行っても駐車するのにひと苦労です。でも、なぜかワイキキの繁華街は一変して人通りが少なく、レストランやガンシューティング、タイムシェアのコンドミニアムを勧誘するチラシ配りが目立ち、一歩裏通りに入ると閉ざされたシャッターに「FOR RENT」の貼り紙が所々に見られて、世界同時不況はハワイも例外ではないことを痛感させられました。レストランやショップも一年前とガラッと変わりました。確かここにあるはずなのに、NIKEはどこへ行ったんだ、馴染みのラーメン屋が消えた、と言った按配で、いささかとまどってしまいます。そんなワイキキをぶらぶら散策していたら、タイムシェアコンドミニアムのセールスマンに口説かれて暇な私たちは90分間説明を受けることになりました。興味本位だけなのですが、何と言っても90分聞くだけで2人で100ドルのキャッシュをいただけるということで、暇つぶし感覚で話を聞いたのです。1年365日を52週間で割って、1週間ずつを分け合って使用できる権利で、約60㎡、2ベッドルームの部屋で600万円ほどです。この程度のホテルのレートは一泊4万円くらいですから、7日間で28万円分が毎年タダで使用できるので、20年ほど使用すれば、元が取れるのですが、毎月2万円の管理費を毎年まとめて払うのだとかで、ひとつの部屋で毎月104万円の管理費が徴収できるメリットと、ホテル経営では、毎日の集客にかかるデメリットを考えれば、ホテル経営よりも安定した収入が得られるタイムシェアが主流になるのかな、これも経済不況時の苦肉の策なんだなと思いつつ、その日の100ドルは2人の夕食代として使用させていただきました。
  翌日、冬のノースショア、サンセットビーチにサーフィンの見学に行ってきました。この時期のノースショア一帯は、波が高く、毎日どこかでサーフィンの大会が行われています。
  サンセットビーチではそれは見事な波のチューブができていました。道路脇にはチューブに挑む命がけのサーファーの妙技に見物人が鈴なりの盛況です。素晴らしいサーフィンを見せてくれた若者がボードを抱えて上がってきました。大勢の拍手のなか、見物人の一人が感想を聞きます。「チューブをくぐる時はどんな気分なの?」若者は振り返って荒波を見やりながらさりげなく答えました。「その時は、今をどう生きるか。それだけさ」何だか考えさせられます。不況の今、政治混迷の今、人は企業は今をどう生きるか、考えてみましょう。

飛躍と幸いの年

 池ノ上キリスト教会の元旦礼拝前のひととき、私は昨年を振り返って、今年一年の計を立てようと思い、聖書を開いたところ、なんと、その一節が光り輝いて目に飛び込んできました。
  「だから、明日のための心配は無用です。明日のことは明日が心配します。労苦はその日その日に十分あります」(聖書、マタイの福音書6章より)。私はこの、みことばを何度も一人で暗唱しました。今までの自分は、今日の事もろくに何も出来ないでいるのに明日や、次の目標のことばかりが気になっていた自分が情けなくなる思いでありました。
  2009年は私にとって、試練と困難の一年でありました。また、今年も毎日が試練と困難の年か、と思うとまいっていたのは事実です。でも今年の元旦に私はこのみことばをいただいて、ふと考え方の方向転換を与えられました。
  私の大好きなゴルフは1ラウンド18ホールがひとつのサイクルですが、これを一年365日のサイクルに当てはめてみたのです。OBやダフリ、天ぷら、チョロに池ポチャ、苦手のバンカーに入ったらお手上げです。しかし、諦めることなく、前に進めば18ホールのラウンドは終了します。1ラウンドの中にどれだけのドラマと試練、困難があるのでしょうか。1年365日、仕事と私生活をゴルフに当てはめると人生そのものが見えてくるようです。昨年の一年を思ったように送れなかったから、誰でも今年こそはと思いを新たにするものです。しかし、だれもが幸せを願い望み、そのような一年でありたいと思っていても、一年365日、何が起こるか分かりません。ゴルフをやられる方も、やられない方も、皆思いは同じではないでしょうか。元旦礼拝の帰路、小春日和の武蔵野の桜並木は葉を全て落として必死に冬を耐え、春を待っていました。この桜達も決して明日の心配などしていないことでしょう。その日々の寒さをしのげば、やがてたわわな花を咲かせて私たちを和ませてくれます。
  明日の心配は明日にしてもらいましょう。まずはその日に行うべきことに目をとめ、足元を見つめ、主にあって、しっかりとした足取りと信念をもって前進すれば労苦も困難もはね飛ばして行くのではないでしょうか。日々ある労苦をバネに2010年を飛躍と幸いの年にしてみませんか。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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