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コラム 三寒四温

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報道の罪

ハイチ地震の死亡者が23万人を超えた。これは2004年に起きたスマトラ沖大地震、インド洋大津波の犠牲者を凌ぐ悲劇的な数字だ。
  ハイチ復興へ向けて世界各国から援助の手が差し伸べられているが、今回はスマトラ沖の場合と何かが違う。そう、火事場ドロボウでは済まされない児童の誘拐が多発していることだ。狙われる子どもたち。その目的は臓器売買と労働従事にあるという。なんとおぞましいことか。義援金ぐらいでしか協力できない身としてはこのようなニュースを見ると怒りよりもむなしさを感じてしまう。正義が優先してほしいと願いつつ子どもたちの無事を祈るばかりです。美談の報道もあります。アフリカの貧困国に暮らす子どもたち。その地域の子どもたちは靴を履いていません。そんな子どもたちに靴を贈ろうとある百貨店が下取りセールを行い、たくさんの子ども靴を集めて、コンテナに乗せ現地に送りました。ボランティアの人たちがサイズの合う靴を一足ずつ分け与えます。ニコニコはしゃぎながらヒビ割れた踵の素足ではいて何度も飛び跳ね、走って、ボールを蹴って喜ぶ子どもたち。カラフルなゴム長靴の女の子もいました。みんながみんな、目がキラキラ輝いています。
  北朝鮮の〝コッチェビ〟は今どうしているのだろうか。ふと頭をよぎりました。ヒートアップしていた報道も、視聴率をとれなければそれで終わり。子どもの誘拐も忘れ去られてしまうのでしょうか。TVって何だろう。人は報道に振り回され、泣いて、笑って、怒って、そしていつしかその事を忘れてしまう。まるで発表される日までの宝くじのようです。ワクワク、どきどき、夢を見ながら、外れたら夢と一緒にゴミ箱行きです。いま、問われる報道の罪とはいったい何なのだろう。流され、泳がされて、結局はただ見ているだけの視聴者の自覚が問題なのでしょうか。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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