「悪魔が舐めるように感染していく」。報道番組を観ていて、生産者の悲痛な声が地鳴りのように聞こえてくる。口蹄疫の問題は今や宮崎県だけの問題ではない。この処方箋のない疫病は、環境が牛・豚などの家畜の生態系を変えた結果なのか、いやいや家畜や人間が環境を変えてしまった結果なのか、謎は多く結論は出ない。花粉症は季節が変われば終焉する。しかし、ウイルス系の進化による生物への侵食は計り知れず、対策はいつも後手に回る。
オゾン層は破壊されれば元に戻ることはない。発展途上国や経済を優先させる大国の環境破壊は「現在」を生きるわれわれには目に見えぬが、生物の破壊は目に見える。〝人間の罪は計り知れない〟ということだ。しかし人間は「今」を生きなければならない。時代を生き抜かなければならないのだ。
TVから聞こえてくる生産者の叫びは、いずれ生きるために食べるわれわれの叫びにつながるであろう。口蹄疫で殺処分される牛・豚の最期の鳴き声は何を言おうとしているのか。何とも恐ろしい世の中になったものだ。政府にしっかりとしてもらわねば、と思った矢先に民主党の三宅雪子議員の自作自演(?)による転倒ダイブシーンをインターネットの超スローによる動画で拝見した。見ての通り、コメントの仕様がない程恥ずかしい。また今回の口蹄疫問題は初期段階の農水大臣の外遊も問題であり、全ては後手となった。そしてこのパフォーマンス。自民党政権であったら官僚を使って早い時期に終息宣言が出ていたかもしれない。この政権にはレッドカードを進呈します。
〝はとバス〟に乗った経験ありますか?私たち夫婦はGW真っ只中の5月3日に人生初となる、はとバスツアー「静岡のお茶摘み体験と河津の花菖蒲園見学ツアー」に参加してまいりました。出発場所は浜松町駅のバスターミナル。知らなかったですね、観光バスが何十台も待機していて朝7時前だというのに、こんなに人が集まっているとは!「イチゴ食べ放題ツアー」「竹の子掘り体験ツアー」「修善寺温泉日帰り入浴ツアー」等々。いやあ、驚きました。名所の日帰りバスツアーにこれほどの参加者とコースがあるとは。どのツアーも今日は満席とのこと。さすが日本のGWは元気なものです。7時にターミナルを出発して、昼前に到着した茶畑の横には「反射炉」の遺構がそびえ立っていました。今はやりの大河ドラマの主人公坂本龍馬が見たであろう「泰平の眠りを覚ます上喜撰(蒸気船)たった四杯で夜も寝られず」と当時の歌人が詠った黒船に〝攘夷〟の御旗のもとに大砲を鋳造した反射炉の工場跡があります。
茶摘みツアー一行40名のほとんどは女性客で意外にも若い女性が多いのです。男性はハッピだけ羽織って女性たちはあかねたすきに紺のかすりの着物を着用。「茶」と大書された赤く長いエプロンが情緒を誘いますね。姉さんかぶりの手ぬぐいに茶カゴを背負えば「チャッキリ娘」の出来上がり。みな意外と似合うものですね。手にザルを持っていざ、茶畑へ家内とともに出陣であります。
♪夏も近づく八十八夜~と、鼻歌まじりに新茶を摘みます。ふたりで15分程でザル半分くらい摘みましたが残念ながらこれは新茶になりません。なにせ「お茶摘み体験」だけですから。この新芽は天ぷらにするとおいしい、ということで今晩の楽しみに大事に持ち帰ります。その後、石川さゆりさんの「天城越え」で有名な浄蓮の滝お土産センターで昼食をしたまではよかったのですが、その後がいけません。なにせ、は・と・バスツアーですからハプニングの連続です。花菖蒲園は開花遅れでキャンセル。帰路に寄った沼津の干物土産店は骨抜きのアジの干物を売っている(これは中国からの輸入だろ!)という体たらくで、挙句の果てはGWの渋滞に東名は数珠つなぎの赤いテールランプが延々と消えたり光ったり。帰宅は22時30分となり新芽の天ぷらはおあずけです。まあ、ともあれ今年のGWも無事消化して、5月の総会シーズンを乗り切れば2010年も後半戦に入ります。♪明るく~明るく~走るーのーよ~、発車、オーライ。とがんばりましょう。
お店に入って「ただいまー」って思わず口にしてしまう小料理店〝ユーカラの里〟は、赤坂のど真ん中にある北海道料理の店で〝おたかさん〟の愛称で名高い土井たか子さんに瓜二つの女将が囲炉裏脇に座って「オヤ、お帰り。今日は遅いわね」と壁時計を見ながら「ワ、ハ、ハ」と、飛びっきり明るい笑顔で迎えてくれます。カウンターはL字で10席程の丸太で作った椅子が並び、カウンターの上には郷土料理が大皿に盛られて、たくさん並んでいます。囲炉裏脇に座った女将はホッケやコマイ、秋刀魚の糠漬けや一本釣りのタラコを客と話しながら手際よく焼いています。とにかく、お喋り好きな女将は赤坂で43年もこの店を切り盛りしているんです。
女将の話題はカウンター席全員に向けられます。だから、たった3分でカウンターの見ず知らずの客はすぐにお友達のように仲良くなれる技をもっています。これが持て成しの奥義でしょうね。小樽の観光親善大使でもある女将の真骨頂です。酒は楽しく飲むものですから。
北海道の食材を使った料理は、とにかく皆美味しいのですが、私の家内は鰊の煮物が好物で芋焼酎の梅干入りロックを飲みながら今日も一人で全部たいらげてしまいました。不満気な私の顔を見て「あらあら、じゃ、パパにも一切れね」と女将は菜箸で大皿から私の取り皿に一つサービスしてくれます。全員大笑いです。そんな事には無頓着に「カボチャの煮つけ、どうしてこんなに美味しく炊けるの?」と家内。これも家内の好物の一品です。「愛情込めて作るからね!」またまた、店内大笑い。とにかく女将のスパイスの加わった楽しく美味しいお店です。
この〝ユーカラの里〟に、抽選にて3組、6名様を弊社63周年の創業日の6月4日にご招待致します。私と一緒に料理と酒を楽しみながら女将から〝元気〟をもらいにご一緒しませんか。
記
お申し込みはsugata@panka-shinbun.co.jpまで、会社名、所属、氏名を明記の上、「ユーカラの里6月4日希望」のタイトルで5月19日迄にメールにてお申し込みください。当選者には住所と地図の書かれた招待状をメールにて送らせていただきます。
6月4日午後7時~9時、港区赤坂3丁目です。
以上