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コラム 三寒四温

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情念

 私が愛読している徳島新聞社のコラム「鳴潮」1月8日付けで、川柳界の与謝野晶子とも呼ばれた川柳作家の時実新子さん(1929年~2007年)の川柳が紹介されていましたが、取り上げられた一句を読んで私は愕然としました。「二人で歩く ちょいそこまで 地の果まで」。夫のある女性の恋愛を読んだ一句なのですが、いつまでも頭から消えません。言葉の組み合わせで、それもたったの二言三言で奥の深い女性の情念がドーンと伝わってくるこの怖さ、この句はどんな表情で読まれたのかなぁ、興味津々です。その与謝野晶子さんの孫である、今話題の与謝野馨さん、石原慎太郎都知事から言われてましたね、「おばあさんじゃないが、君恥じかこうことなかれといいたい」。私も言いたい、時実さんの川柳にのせて、「民主と歩く ちょいそこまで 地のハジまで」。
  中川昭一さんがお亡くなりになって一年余りがたちますが、私は小泉純一郎さんの後は何年かして必ず中川昭一さんが総理になると確信していました。自民党をぶっ壊すと公約を実行した小泉前総理のようなカリスマな政治家が現れない日本は淋しいものがあります。都知事に就任する前に、右に舵を取る衆議院の石原さんを大多数の国民は圧倒的に指示していました。国政に戻れるならば中国やロシア、北朝鮮にNOと言える日本を、情念を持って今一度立ち上げて欲しいものです。
  毎週日曜日の夜は、NHKの大河ドラマを晩酌をしながら観るのを楽しみにしています。今年から始まった「江」で信長役を演じる役者の迫力はイマイチと感じながらも、グイグイと引き込まれます。来週から本能寺のクライマックスを放映するとかで巷で色々と伝聞されている”死に方”の美学をどう見せてくるかが楽しみですが、このシーンでいつも考えてしまうのです。「本能寺の変」が無かったら今の日本はどうなっていたのだろうか?
  時代を超えて誰しもが心の中に描く真の英雄の登場を心待ち致します。

アヒルの卵

 マレーシアには、特に南インドを中心としたインドに起源を持っているインド系のマレーシア人が多く住んでいて、食事前に手を洗い、右手を使って食事をする習慣があります。前回紹介したバナナの皮に包んだテイクアウトの「バナナ・リーフ・ライス」と呼ばれて最も多くの人に食されているカレー弁当も同じで、公園のベンチで陽を浴びながら右手で食べると、食本来の旨さが感じられるのが不思議で、なるほど! マレー料理のカレーがインドのカレー料理と同じくらいにおいしいのが理解できます。前回紹介したカレー店は「TARA・RESTAURANT」。だれもが知っている超有名店でした。あっ、そうそう例の1m近くある巨大三角錐のナンの名前は忘れてしまいましたが、マレーシアのカレー料理店には、タンドリー窯を設置している店が少なく、タンドリーチキンもナンもごく一部のレストランでしかメニューにないのです。鉄板で焼く〝ナン風〟のパンの数々は次回、再取材の課題といたします。
  私は以前、シンガポールから夜行列車に乗ってクアラルンプール経由でペナン島の入口のバターワースで途中下車、そして翌日バンコクへと2泊3日の国際列車の旅を経験していますが、記憶に残る2つの事があります。1つはマレーシアの鬱蒼としたジャングルが広がる山間部をひたすら駆け抜ける列車の最後尾のドアを開け、飛び去る景色の美しさを眺め何時間もそこに座っていた記憶。そしてもう1つは朝食の駅弁です。多分50円くらいで買い求めたバナナの葉にくるまれた弁当はカレーを連想させますね。ところが開けたらびっくり! 長粒米のご飯の上には赤い唐辛子が3本とピーナツが7粒乗っているだけ。周りで食べているマレーシア人を見れば唐辛子をつまみにご飯、ピーナツを一粒口にしてご飯と、おかずの入れ忘れではないようです。少々物足りないので食堂車まで出向いて、一品のメニューしかない朝定食をオーダーしたのですが、これまた弁当の内容と全く同じなのには2度びっくりして〝郷に入れば郷に従え〟とばかり、食してみると、空腹の胃を刺激して、元気が出てくるような、そして違和感も抵抗感もなく一粒の米を残すことなく完食したものです。昼に着いた駅では、四角い弁当箱みたいなものを売り子が列車の窓に箱を差し上げながら大きな声で売り込んでいます。周りの人も買い求めたので私も1つ買ってみました。今度はどんな弁当だろう?箱を開けてびっくり! 巨大なアヒルの生卵が6個も入っていました。驚いている私をニヤニヤしてみていた隣のマレー人に「これどうすんの」とたずねると、「お土産、家族が喜ぶんだ。孵化寸前でおいしいよ」との答えに思わずプレゼントしてしまったという記憶。
  もう一度チャンスがあったら、この列車で今度はバンコクから下ってみたい私です。

ペナンのインドカレー

 昨年のクリスマス前に30年振りとなるマレーシアのペナン島へ家内と小旅行して来ました。全日空のマイレージを利用して羽田発着バンコク経由の便が取れたのもラッキーでしたが、帰路はまるまる2日間、久しぶりのタイマッサージを満喫してもちろんお決まりの「キヤック・シャーク・フィンレストラン」にてフカヒレスープとアワビご飯を堪能してきました。いやあ、「キヤック」はいつ食べてもおいしい!おいしいといえば、ペナンで30年振りに頭をよぎる忘れられないあの味、ジョージタウンのインドカレー!。以前インドのニューデリーでタクシーの運ちゃんに連れて行ってもらった地元のたまり場らしき怪しい5階建ての雑居ビルは1Fから5Fまでが同じカレー屋さんでもちろんエレベーターは無し、各階が満席のため、屋上までたどり着いたら大きな金タライで山盛りのカレーの皿をおばちゃんがせっせと洗っていました。その横にビールケースをイスとテーブルにして、すぐに持ってきた熱々フカフカの〝ナン〟とご飯、そしてマトンのカレー。もちろん食べ方は右手の指をスプーンにしていただくのです。運ちゃんお勧めのマトンカレーは超!辛かったけれど、超おいしかった。しかし以前のペナンのカレー屋にはその味を超える感動があったのです。どこにあったのかなぁ、買い物がしたい家内を説得して探しましたが、とうとう見つからずにホテルに帰り、コンシェルジュに教えてもらった地元民御用達のカレー屋に行って、私たちは驚きました。新たなるカレーショップの発見です。夕方の5時、カレーレストランに入る前の歩道に2坪ほどのガラスで仕切られたテイクアウト専門のコーナーがあります。ガラスの内側には鶏胸肉のまるごと唐揚げがおよそ 10段ほどにびっしり積み上げられて、テーブルの鍋には10数種のカレーが、その前にお客が20人ほど並んで、手際よくまずバナナの葉を敷いてご飯を乗せる、脇に胸肉の唐揚げ、ご飯の上には3種類のカレーがお客の好みでドボドボとMIXして掛けられる。そして包んで、また新聞紙で包んで輪ゴムを掛け出来上がり。1つ150円くらいだというので2度びっくり。
  私たちはその横で鉄板でクレープらしきものを焼いているおじさんの妙技にまたまた驚かされるのであります。店の前で1m四方の鉄板をいっぱいに三角に薄く引いたドウはみるみる間に焼けていきます。ひっくり返したら横に置かれたバターの塊をしっかり持って石鹸で洗濯するように生地全体に塗り、鉄板からはがして丸めて3角錐のチャバタ風パンが出来上がり。と思ったら、上からエバミルクを掛け、1mはある細長い皿に置かれて完成です。このお菓子のようなナンのようなクレープのような、不思議なパンを試食してみました。
  その味は…以下次号に続く。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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