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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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は・な・き・ん

 4月11日金曜日、東京の気温は20℃で快晴です。すっかり春めいてきましたね。会社からほど近い玉川上水公園のソメイヨシノや枝垂桜は昨日の突風で見事に花を散らして“花芯”を残す枝振りは侘び寂びの如くに、また違った質素で静寂な“美しさ”を感じさせてくれます。いっぽう、土手で咲いている“山吹”が鮮やかな黄色い花をたわわに、そしてしなやかに枝いっぱいに垂らして咲き誇っています。そうだ! 今日の社内ランチはチキンジンジャーに黄色が鮮やかなサフランライスで決まり! 私が昼どき会社にいる時は、ほぼ毎日ランチを作っているんですよ。

 という訳で、白米を研いだらサフランをひとつかみ入れて1時間ほど置き、色づきを確認してから炊飯です。チキンジンジャーって何? ってよく訊かれるのですが、読んで字の如し、鶏肉の生姜焼きです。日本酒、醤油、みりん各1に、すり生姜1かけ分のタレに漬けて、熱したフライパンで大ぶりに切り分けた鶏肉を皮目からじっくり焼き、裏返したら玉葱のザク切りをのせてフタをして蒸し焼きに。およそ5分で完成です。ちなみに私のチキンジ
ンジャーはワンディッシュでの皿盛りです。付け合せのレタスサラダにはサウザンドレッシング、マカロニサラダ(もちろん手作り)とサフランライスにチキンジンジャーのアメリカンディッシュ。おいしそうでしょ。

 愛らしい野花たちの姿を眺めつつ、こんなノリで献立を決める。お洒落じゃありませんか? それも、はなきんのランチですから。(自画自賛の極みでございます)。
 サフランの花言葉は【恋のときめき、陽気、歓喜】、そして山吹は【気品、崇高、待ちかねる】とあります。
 さてさて、我が社の女性記者さん達は、どの花言葉のとり合わせを望んでいることでしょうか?

超霜降り

 南平洋における調査捕鯨が全面禁止と報道されたちょうどその日に、ネット通販で買い求めた鯨の尾の身が代金引き換えにて宅配されてきました。捕鯨については世界でいろいろな意見が交わされていますが、鯨のベーコン好きの私にとっては「また高くなるな」くらいの関心事です。尾の身の代金は200グラムで1万4千円です。今でも高いことには間違いがありませんね。尾の身を包むラップに貼られたラベルの品書きには、北大西洋イワシ鯨「超霜降り尾の身」と書かれています。私はこの“超”の字に誘惑されて花見の宴用に買い求めたのです。今回は大盤振る舞いで盛り上げます。早速、寿司にして頂きましたが、“超”おいしかったのは言うまでもありません。寿司職人に尋ねると、「一貫三千円以上はするでしょうね。でも、このクラスの尾の身はほとんど流通していないでしょう」「そんなに貴重なんだ」「とろけるねー」「本マグロの大トロとは比べられない、独特の舌ざわりだね」。シャンパングラスを片手においしい笑顔が広がります。一人一切れの超霜降りの尾の身の握りは瞬く間になくなりました。

 花見の宴に招待したゲストから手土産をたくさん頂きました。その中でも一つ、驚くほどにおいしい塩昆布を発見しました。モロッコ王国のアルール大使夫人、唱子さんからのお土産です。それは手のひらに乗るほどの桐の箱に入り、品のある柄の組紐が巻かれています。家内が目ざとく、「これ、ミサンガに使えるわね」とクルクルと腕に巻いてから桐箱を開けると目にも鮮やかなオレンジ色の布をまとった塩昆布の瓶が現れました。早速、蓋を開けて試食です。「なんとこれが塩昆布とは!」「上品すぎるわ。想像を絶するおいしさね」「旨みが凝縮されているよ、うーんとにかく旨い!」。それではヒラメの刺身に塩昆布を少々巻いて食べてみましょう。「コブ締め?」「合う」。尾の身の握り以上に盛り上がりました。

 という訳で、程ヶ谷カントリー倶楽部で4月16日に開催する弊社ゴルフコンペの、未だ決まっていなかったニアピン賞8品に急遽決定。この昆布をネットで調べてみると、「京都の老舗料亭〝雲月〟の板長が10年の歳月をかけて味を究めた懐石料理から生まれた逸品」とありました。この由緒正しき塩昆布を手にするのはどなたでしょうか?ゴルフコンペに参加される方はお楽しみに。

芋焼酎

 チュニジア共和国のナショナル・デーが3月20日の独立記念日にホテルオークラ東京にて開催されました。前駐日特命全権大使のヌルディーン・ハシェッドさんがジャスミン革命により帰国されてから、もう3年にもなるんだな、と後任大使の挨拶を聞きながら感慨にふけります。

 2011年1月末のことでした。

「革命に従って、私は母国に帰るよ」。

 身の安全が保障されない政情不安のさなか、機敏で勇気ある選択でした。帰国前日の深夜まで彼の部屋で酒を酌み交わした時の事を思い出します。彼の父は貧困の民を救おうと敢然と立ちあがりフランスからの独立に貢献した建国の父としても有名な方なのですが、独立直後に反対勢力から暗殺されました。その息子、ヌルディーンさんは革命を生涯で2度、体験したのです。あれから何度か電話をいただきました。公職ではなく“大統領代行”という身分で近隣諸国を巡っているとか。「近いうちに日本に行きたいね」と電話口から大好きなキューバ産のシガーの香りが漂ってくるような、元気な声に「無事でよかった」と安堵しました。

 ヌルディーンさんが帰国された翌々月の3月11日、東日本大震災が発生、東北をはじめとした東日本各地に甚大な被害をもたらしました。その直後にチュニジア本国から在日大使館に電話が入ります。「できる限りの援助を行うように」。大統領代行のヌルディーンさんからのメッセージに代理大使をはじめ関係者は速やかに行動します。2011年4月15日に石巻に向け届けられた7トンにも及ぶ支援物資は、父の遺伝子を継ぐヌルディーンさんからの熱いメッセージでもありました。
(弊誌2011年4月25日号「三寒四温『ハレルヤ』」参照)

 大使の挨拶に続いて、国会議員の先生方が次々と壇上に上がります。腰痛がジワジワと攻めてきました。そろそろ退散するとしますか、と出口のドアに向かうとクエート国のオティビ大使が満面の笑みで両手を大げさに広げて近づいてきました。モロッコ王国のアルール大使もご一緒です。「お元気ですか?」とグラスを鳴らしてウインクする癖は変わりません。

「今度ねえ、おいしい芋焼酎、手に入りました。うちで飲みましょう」。

 その前に4月16日には、弊社主催の親善ゴルフ会を大使の皆さんもお誘いして、程ヶ谷カントリー倶楽部で行います。「コンペで飲みましょう」「そんなにたくさんはありませんね(笑)」。国交友好のお伴は世界共通ですね。

 東京は桜が満開となりました。桜前線は国境を越えて、そろそろワシントンの開花が話題になりそうです。中東の各国にも桜を植林すれば、本当の意味での〝アラブの春〟が訪れるのではないでしょうか。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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