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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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どら焼き

㈱マスダックのPR刊行誌『マスダックニュース』558号を読んでいて
同社のモチベーションの高さを改めて感じました。

「グローバル化の条件」と題して巻頭に増田文治社長が自論を展開し、
こう結んでいます。


「今後の経済成長の進展によって、かつての日本のように全国民が中流意識を持つ国が世界中で増加するのは時間の問題であり、そこへ日本で発展した菓子産業を広めていく可能性があると思われる。現地の事情に合った、日本独自の菓子生産技術の開発を進める事によって、当社は世界中の人々においしい菓子を食べていただいて幸せになってもらえるように努力する」


あくまで同社独自の生産技術にこだわる姿勢を貫き通す“メイド・イン・ジャパンの仕事”で世界へ発信する企業姿勢は今日、海外で開催される展示会への積極的な出展により世界各国へと広がりつつあるように思われます。

大相撲の豪栄道関が大関に昇進した際、使者に対して「大和魂を貫きます」と挨拶したその言葉こそ、日本人としての我慢強さや潔さを意味するところであり、同社の気概と一致しますね。

1957年に同社の前身である新日本機械工業が誕生して2年後の1959年に革新的な全自動どら焼き機が世に登場して菓子業界を席巻した事は一般にはあまり知られていません。が、創業者の増田文彦氏は「明るく笑顔に満ちた生活空間や円滑な人間関係づくりに貢献したい」と、並々ならぬ苦難と困難を乗り越えて“日本人の技術”による菓子の機械づくりに夢をふくらませました。その意思は2代目へと受け継がれ、今では世界各国へメイド・イン・ジャパンの技術として大型生産ラインが輸出されています。

企業のグローバル化は現代の経営において最重要事項ではないでしょうか。日本の戦後復興は持ち前の勤勉さと大和魂により驚異的なスピードで超技術大国へと成長しました。その思いをさらに広げて、グローバルな仕事で世界中の人々が幸せになるなんて、なんだか素敵ですね。未来からやってきたドラえもんも、どら焼きが大好物というのも、子供たちの夢をふくらませます。

いい塩梅

人生初となる梅干しづくりも土用を迎え、いよいよ佳境です。

レシピ通りにクッキングシート上に並べ干した紀州南高梅はプヨプヨしていて愛おしい。その一つひとつを丁寧に裏返します。
残りのシートには赤シソの葉を干しました。こちらは葉が固まってしまったので、ほぐしながら返し干しをしていると、小さなピンクの花びらが一つ紛れ込んでいます。「おや、もしや?」とベランダ上の軒先を見やると、「おや、まあ」、サルスベリの木の枝にはところどころにピンクの花が咲いているではないですか。暑い夏に身にまとうピンクの花は真夏の女王のドレスのように鮮やかですよ。辺りの樹木からはセミの鳴き声がミンミンと途切れることなく聞こえてきますが、桜の木を見上げて探しても見つけることが出来ません。

「アッ! そういえば」、ツクツクボウシはどうしたのだろう。

オーシン・ツクツク・オーシン・ツクツク・ツクツクボー・ツクツクボーシ。
まっ、そのうちうるさいほど聞こえてくることでしょう。

醤油に2週間ほど漬けた南高梅、これだけで本当にカリ梅ができるの? と我慢ができずに一つかじってみたのですが、あまりにもしょっぱいので醤油から取り出しておきました。しかし、カリカリ感はあるので土用に一緒に干してみたところ、意外としょっぱさが少し消えて甘くなってきたようです。ただ、シワシワになっているので、縁日のカリ梅とはまるで別物です。まあ最初はこんなものなのでしょう。翌日、そのシワシワのカリ梅の実をそいで梅ジャムを塗ったパンの上に散らして食べてみると、何でこんなにおいしいの!?

「いい塩梅とはこういうことなのね」
「うまいこと言うね」
「あら、そちらこそ」

と、夫婦でダジャレの応酬の後、昼にはソーメンを頂きましょう。

「待てよ、これは薬味にもなるのでは」と、荒みじんにしてつゆに入れ、ソーメンをズズーとすすると

「この爽快感と、あとを引くおいしさは何なのだ!」
「という事は、焼酎にも合いそうね」
「今宵はカリ梅のソーダ割りと洒落てみましょう」

ミートソース

「カリ梅」が無性に食べたくなりました。

個別包装された赤い梅は今でも下町の駄菓子屋で売っています。かじればカリカリとまさにカリ梅の醍醐味というか独特の食感で、神社のお祭り屋台の懐かしい味。そうそう、こんなカリ梅もありました。1回10円でスマートボールを引けば、当たりの景品はカリ梅を水飴で包んだものが氷の上に乗っかっていましたね。

話しは遡って今年の2月。カリ梅をパソコンで検索している時のことでした。

“梅酒・梅干し・カリ梅を手作りしてみませんか?”

和歌山のブランド、南高梅の通販PRサイトです。

「そうだ、これ全部作ってみよう!」

もちろん今すぐ届く時季ではなく「4カ月先の6月初旬頃、順次出荷」とのこと。
初の梅干しづくりに心を浮かせてネット注文しました。

梅雨入りのニュースが流れた週の土曜日、その日は2 kgのひき肉でミートソースを作る予定でした。
10個の玉ネギの皮を全てむき、みじん切りにしようとした矢先に

「宅配便でーす」

ダンボール2つを結束テープで梱包した荷物のラベルを見ると……

「アッ、南高梅だ!」

アマゾンで予約注文したのをすっかり忘れていました。
「梅干し、作るんだよね」と自分に言い聞かせながら今日の手順を考えます。家内は孫と何処かに出かけており、あいにくの留守。手伝ってもらう事もできず、しばし思案しました。ミートソースとの同時進行はどうかな? とりあえずパソコンで“梅干しと梅酒の作り方”を検索すると、器や重し、大量の粗塩、リカー酒が必要な事が分かりました。ましてやヘタを一つひとつ外し、水洗いと拭きあげを10キロすべてとなると、これだけで一日仕事です。明日材料を揃えて、今日はミートソース作りに専念することにしましょう。

ミートソースはすべての食材をみじん切りにするのが大変なんです。
マッシュルーム、玉ネギ、人参、セロリ、しいたけ。大きなフライパンで2 kgの合ひき肉(牛5・豚3・鶏2)を炒めて、温めておいたマギーブイヨンのコンソメスープとトマトで作ったサルサ・ポモドーロと、赤ワイン1.5本を入れてグツグツと煮詰めます。残りの赤ワインを飲みながらの味見が、これまた楽しい。10分ごとに味の深みが増してくるのがわかるのがいいですね。

塩コショウを時たま振り入れて、ヘラでかきまわすこと約2時間。かいたヘラの跡に鍋底が少し見えるようになったら完成です。あとはそのまま冷まして味をなじませます。いいタイミングで家内が帰宅しました。トーストした食パンにたっぷりミートソースをのせて粉チーズをふりかけて試食してもらうと、

「おいしい! 最高よ」

このベタぼめが怖いんですね。
ひょっとすると、明日もお出かけかな?

弊社社長 菅田耕司のコラム


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