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コラム 三寒四温

弊社の週刊紙「速報・製パン情報」から、好評の三寒四温をご紹介。
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食の万博



あらゆる生命を慈しみ、自然と共生する日本の農。
多様な発酵食品や植物性蛋白質を中心とした
「一汁三菜」に代表される栄養バランスに優れた日本の食。
伝統と革新によって生み出され 育まれた
多彩な日本の食文化。
“共存する多様性”を相互に尊重し 感謝する精神を礎に
地球的課題に独創的に取り組み
明るい未来を切り拓く




ミュンヘンで開催される
「iba 2015」の前に訪れたイタリア。



ミラノ万博会場はイタリアの公立学校が9月中旬頃まで夏休みという事もあり児童の団体客が多く、加えて世界中から訪れた観光客も入り混じって大盛況でした。

10時の開門を待つ行列に並んだ我々視察団一行は入口のセキュリティーチェックで足止め、1時間ものあいだ炎天下のもとで並びようやく入場。

会場に足を踏み入れるなり、敷地の広さと大きさに圧倒されました。

まずは一直線に伸びる通路の両脇に並ぶ各国の展示館を横目に見やりながら、1.5㎞先の日本館をひたすら目指しました。

万博会場で一番人気という日本館には案の定、すでに長蛇の行列ができており、ふたたび60分待ちです。それでも入館すれば趣向を凝らした展示パフォーマンスの数々に驚愕し、行列の疲れも吹き飛びました。

エクセレント!

冒頭に書き込んだ日本館の展示メッセージの通り、洗練された日本の食に対する美学は訪れた人々を心ゆくまで満喫させ、かつワンダーランドに導いたに違いありません。
そして私がもっとも感動した日本館のサブメッセージは

いただきます、ごちそうさま、もったいない、おすそわけの
日本精神が世界を救う。


です。日常の所作を文字にしてみると

日本人に生まれて良かった。

と改めて実感した次第です。

“食の万博”と銘打たれたミラノ万博は10 月の末まで開催されていますので、機会があればぜひ訪問されたらいかがでしょうか。

日本館を見学したあとに食べたランチはCOCO壱番屋の1杯12ユーロのカツカレーライス。日本ランチの代表食にパワーをいただいてから、午後は各国の展示会場を時間の許す限り見学しました。

今夜は日本から持参したバスクリンを入れた風呂に浸かり、明日からの日程に備えてまったりと充電です。


蒸しもの、いいね!

毎月各社から送付されてくる広報誌。
なかでも㈱マスダック(増田文治社長)発行の
「MASDAC NEWS」は、
いつも私を夢の世界へ導いてくれます。

メイン記事の「企業探訪」は、マスダックの機械を使ってお菓子を製造販売している会社の成功例のお話で、人気菓子の由来から担当者の人柄まで、手に取るように分かる毎回趣向を凝らした取材に敬意を表します。

この広報誌が私を“夢の世界”へ導いてくれるのは、「ご活用事例」に掲載される機械と製品の説明と写真、さらに最終の見開きカラーページで“組み合わせでも使える、単体機でも使える”というキャッチコピーが冠された
『システムデポリー エボリューションⅡ』と、これで作られる数々のお菓子の写真の事例です。
「スイーツ生産フレキシブルシステム」のVSラインにいたっては、“スイーツ生産の課題である、多品種生産・生産性向上・高付加価値化に貢献します”のコピーが…。成型から仕上げまでをこなす長いVSラインの写真の下にはブッセ、シフォンケーキ、シュークリームにフィナンシェ等々のおいしそうなお菓子のカラー写真がちりばめられています。


私はこのページを見ながら、アフリカや中東のモールの中にガラス張りのオープン工場を作って販売したら? そんなアイデアが次々と頭に浮かびます。

ケニヤでは主食のウガリの入ったブッセかな?

シフォンケーキにはアルガンオイルが合うと思うから
 モロッコのマラケシュでの展示販売がいいね!

タルトレットはタンザニアの岩塩で
 塩味にしたら面白い!

ロールケーキはクリームの中に
 チュニジアのデーツの粗みじんを入れたら
 チュニス一番の人気商品になるだろう、ウンウン。


…といった具合です。

各社の広報誌それぞれの味があり、それぞれの良い夢を見させていただいております。このコラムが出る頃、私はミュンヘンで開催されるiba2015のマスダック社のブースにて、VSラインの実演を見ながら何を夢想するのでしょうか。そして大勢の見学者の中に私と同じ夢を見て、本当に実行実現する人がいるのは事実です。

最終ページに“スチーマーもマスダック”とフルカラーで掲載されているトンネルスチーマーが誇らしげです。「蒸しもの、いいね! こっちで勝負かな!」。今日もまた、楽しい夢、見させていただきました。

黄色いチェロ

隔年で開催されている恒例の「愛の泉」チャリティーコンサートが、サントリーホールにて8月28日に開催されました。

いつものオーケストラを見渡せる正面右側の席で、指揮者をはじめオーケストラ全員の演奏スタイルを目の当りにできる様はクラシック好きの方にはたまらない羨望の座席ではないでしょうか。

曲の中盤まで座って待機していた楽団員がすくっと立ち上がり、トライアングルをかざしてタクトを凝視しています。そしてオケのメロディーに乗って軽やかな金属音が見事に曲と融和して、目を閉じれば作曲者の繊細な曲づくりのへの想いが100年以上の時を超えてサントリーホールに甦ります。

眼下のコントラバスは時に指で弦を弾き、時にダイナミックに弓で重厚な音色をオケ全体にかぶせていきます。大太鼓を数回叩いて次の出番を待っていた団員が小さなバチを手にとり、ティンパニの前に立ちタクトを凝視します。そして奏でる音色のなんと美しく軽やかな事か、今度は小さなピッコロを口にした奏者がタクトに促されて小鳥のさえずりのような美しい音色を独奏します。

そうなんです、この席は一見難解な曲であっても一人ひとりの所作が手に取る様に一望できるので、さながらオーケストラの一員になったかのような気分になれる席だと思います。

今回は主催者側のご配慮により、一階席ど真ん中の通路前のペアシートをご用意いただきました。座る席によってずいぶんと景色が変わるものです。オープニングは「フィガロの結婚」序曲です。指揮者の後ろ姿を見るのはいつものコンサートのスタイルなのですが、オーケストラの動きは詳しくは分かりません。

目を閉じて曲の世界に入り込もうとしていた時、指揮者の右側のチェロの色が今までに見た事のない明るい黄色なのを目にしました。昨年から新しくコンサートマスターになられたバイオリニストが、曲の盛り上がりで頭上まで高く掲げて弾く仕草に「心がこもっているなあ」と感心しつつ、チェロ奏者の顔を見やると、楽しそうに少しだけ身体をスイングさせながら演奏しています。分けた髪が乱れるのも気にせず時おりタクトの先の指揮者の目を見て曲に溶け込んでいます。そしてその表情が素晴らしく、なんと美しいお顔立ちだこと! コンサート終演後の懇親会で親しい友人たちにその話をすると、「実は僕もそう感じていたんだよ」と数人が同調してくれました。

東京交響楽団のコンサートに出かける機会がありましたら、黄色いチェロを見つけて下さい。よりコンサートを楽しめる事でしょう。第15回目となるこのコンサートが、国際開発救援財団ならびにワールド・ビジョン・ジャパンを支援する会の働きのために末永く続く事をお祈り申し上げます。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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