夏は来ぬ
例年で記憶が無いほどに、今年の5月の天気は異常ともいえる暑い日が続きました。
ベランダの物干し竿には、一年中掛けっぱなしの南部鉄でつくられた風鈴がぶら下がっています。2~3年ほど前に近所の郵便局からいただいたのですが、風を受ける短冊紙は毎年付け替えています。まさに昨日付け替えたばかりの風鈴が、チリンチリンと粋な音を奏でて“涼”を感じさせてくれます。
心地よい風鈴の音を風がそよいで鳴らすと、冷たい飲み物が欲しくなります。中野の江古田にほど近い場所に「東京飲料」というラムネ製造会社がありまして、私はそこの『ラムネ屋さんのサイダー』が大好物なのです。
(いつもリビングの冷蔵庫に山ほど冷やしているくらいに!)
というか、四季を問わず毎日のように飲んでいるのです。もちろんラムネも常時ストックしてあります。焼酎のサイダーやラムネ割り、中々いけますよ。
家内は女子会、高円寺の「さぬきや」で楽しい会話とおいしい酒肴で盛り上がっている事でしょう。今宵は独りで自家製の漬物を肴に、早めの晩酌をベランダで楽しむとします。風鈴の音が心を和ませるように響けば、ふと何か語り掛けてくるように頭の中でメロディが流れてきました。
それは「夏は来ぬ」。この童謡、好きです。
卯の花の 匂う垣根に 時鳥(ホトトギス)
早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ
梅雨を通り越して我が家にはもう夏が来ました。というのも、「ほととぎす」の「ホー、ホケキョ」という鳴き声は春先にしか聞けないのかと思っていたのに、またやって来ました。今まさに我が家の庭で鳴いたんですよ。ホー、ホケキョ!
五感で初夏を感じられる一人酒。こんな日もたまには良いもんです。