プレバト
司会を務める浜田雅功さんの天才的なイジリ、参加者との掛け合いが絶妙な「プレバト」というTV番組をよく観ます。俳句、活け花、料理の盛り付けなどのお題に対して、著名芸能人が自身のセンスを競い「才能あり」「凡人」「才能無し」の3ランクで格付けする内容に結構楽しませてもらっています。特に俳句のコーナーでは辛口審査で人気の夏井いつき先生が、芸能人による名(迷?)句を批評しつつ添削するのですが、その切れ味がお見事! 歯に衣着せぬ物言いに、今ではすっかり大ファンとなってしまいました。
先週放送回のお題は「節分」。家内と楽しく観ているうちに、突如ひらめいてしまい、思わず口に出してしまった一句です。
節分や 年に一度の 妻退治
……こりゃマズかったかな? と家内の顔をうかがうと、私の顔を見るでもなくTV画面に見入ったまま「いいんじゃない」と返してくれました。内心“ホッ”としました。「ナニッ!?」っと睨まれた日には、大変な事態を引き起こしてしまったと後悔しても遅いですからね。ともあれ、これが俳句の良いところで、咄嗟に頭で語句を並べ、五七五に詠み上げる作業は面白いものです。松尾芭蕉の境地は程遠いにせよ、たとえ凡人や才能無しでも「頭の体操」には最適です。
第一屋製パンの細貝理栄会長ご夫妻とは年に一度、弊社主催の海外研修旅行でご一緒しますが、細貝会長はご自身が心打たれる場面にふれる折りに、すらすらと一句詠むや「これ、どう?」とメモ用紙にしたためて、披露されるのです。そこで奥様からの「菅田さん、添削していただけますか」と恐れ多いお言葉。いやはや、素晴らしい句をかくも量産できるとは、とても私が添削できるレベルではありません。細貝会長作のいくつかの句は私の仕事机の傍らに、直筆のメモ用紙を額装して飾ってあるほどです。
その中でも一番のお気に入りを細貝会長のご承諾無しにご披露させていただきます。これは南仏プロバンス地方のヒストリックタウン、「アルル」に滞在した時に詠まれたものです。
ヴァン・ゴッホ
夢追い求めし プロバンス
石もて追わるを ひまわりは見ゆ
ご覧のとおりこちらは短歌ですが、私はゴッホが躍動したアルルでの日々とその晩年を詠まれたこの一首が大好きです。という訳で細貝会長のようにいつまでも若々しく聡明な面立ちを保つ秘訣「想作活脳」する力! これが大切だと思われます。
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