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コラム 三寒四温

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庶民の町・百人町

渋谷は住む町ではない。

杉並の下高井戸から渋谷東急百貨店・文化村のすぐ近くに引っ越したのは今年の2月、わずか半年あまりで結論が出てしまいました。

「松濤」という町名のブランド性、何より渋谷の繁華街がすぐ近くにあり、買い物や食事、そして通勤にも便利な上、住まいは赤レンガ造りの低層階マンション。セレブな街並みに溶け込み、“松濤の住人になった” という誇りすら感じられました。

しかし。
イメージにたがわぬ閑静な街並みの松濤に不満はありませんが、何をするにも「渋谷駅」へのアクセスを回避することはできません。

世界一有名な、あのスクランブル交差点を通るたびに、センター街や道玄坂などの喧騒に足を踏み入れるたびに、渋谷の町が好きではなくなってきている自分に気づき始めたのです。レストランはたくさんあるのですが、ほとんどがB級のジャンクグルメ。まあこれは許容範囲内です。私自身、高級志向のグルメよりもジャンクフードが好きというのもあります。ケバブやタコス、各種ハンバーガー店、カレー屋さんに立ち食いそばなど。ただし、チェーン店が多いせいか客層が若過ぎる。

それと土日祝祭日に限らず、平日も人・人・人であふれかえっており、すれ違う人々の会話は中国・韓国はじめ様々な言葉が飛び交っています。なるほど世界中から渋谷の町とスクランブル交差点を目指して訪れ、昼夜を問わずごった返しているわけです。夕方になれば制服姿の女子高生をはじめ、多くの “お客様” が渋谷のハチ公口から降り立ちスクランブル交差点に佇み、大きな3つのビジョンをボーッと見上げてダラダラと “ファジー” に歩き回る。そんな雑踏に紛れて杖をついて歩くのはちょいと骨が折れるのです。

そんな中で、東急百貨店本店内は私にとってちょっとした “オアシス” であります。というのも、客がまばらな上に私と同年代のお年寄りがほとんどなので時間がゆったりと過ぎていきます。

地下のカフェでコーヒーとソフトクリームを楽しんでから食品売場を “徘徊” するのがお決まりですが、食事はおすすめできません。引っ越し直後から毎日のように試し続けて全店を制覇したのですが、残念ながら期待に応えてくれる店は一軒もありませんでした。日本橋三越新宿伊勢丹内のレストランや食品売場には行くたびに発見があって超満足するのですが、東急本店にはどうしてこうも物足りなさを感じてしまうのでしょうか。



決め手はお察しの通り、先日のハロウィンでした。

なんじゃこりゃ!

それまでにも「今日はひときわ賑やかだな」という日は何度となくありましたが、ここまでのバカ騒ぎには驚かされました。やはり住む町ではないと悟った瞬間でした。

という訳で即断即決、新宿の百人町へ引っ越しが完了しました。山手線の新大久保駅と総武線の大久保駅、どちらへも徒歩5分。25階建のタワーマンションの14 階、南西角部屋から見渡す景色は上々で、大きな富士山と美しすぎる新宿の夜景が楽しめます。ベランダから見下ろせば山手線や湘南ライナー等が子供の頃に憧れた鉄道模型のように行き来しています。

これ以上の終の棲家は今のところ考えられません。子供や孫が、何より私と家内も大好きな食べ物がいっぱいのコリアンストリートへも徒歩3分と申し分ありません。

決して閑静ということではなく賑やかさもありますが、渋谷の喧騒とは趣のまったく違う “庶民の町・新宿百人町” の活気は好きになれそうです。


肝に銘じる

「日産のカルロス・ゴーン会長を逮捕」

あまりに衝撃的なニュースが全世界に速報されるやいなや、様々な意見がネット上を飛び交い拡散し、メディアでも賛否両論よろしく連日コメンテーターがニュースやワイドショーで激論、というかここぞとばかりに批判しています。

正直なところ “所詮は他人事” という気分ではありますが、一方で日産に関わる多くの方々にとってはたまったものでは無いですね。長年にわたるワンマン経営の弊害、典型ではないでしょうか。平家物語の冒頭にある「祇園精舎の鐘の声……」そのものですね。「おごれる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ」。まさに古今東西を超えた真理なのでしょう。

チャップリンの名作「殺人狂時代」のセリフにある「一人の殺害は犯罪者を生み、百万の殺害は英雄を生む」。ヒトラーやレーニンに代表される独裁者も栄枯盛衰の中で称賛を浴びる瞬間があることを揶揄しています。こうした過去の失敗から学んでいるはずの現代でも、世界中で独裁国家が横行しているのも事実ですトランプさん、大丈夫ですか?)

社会には「秩序」が大切です。それを規律を以て守り、理性を得る一つの方法が宗教による教えではないかと思われるのですが、如何でしょうか? 無宗教でノンポリな人も自身の理性をコントロールできるのは、大なり小なり我が心身を自ら律する “一人の宗教者” だからと考えるのは私だけでしょうか。

今年の流行語大賞にノミネートされたキーワードの中では「第三者委員会」が面白いですね。“企業のコンプライアンス” の一言を、さながら紋所のように奉り崇めたてて一時しのぎに腐心する企業のなんと多い事でしょうか。しかし企業ブランドを守る唯一の方法なのも間違いありません。

あっという間に2018年も師走を迎えます。2019年には平成が終わり2020年には東京オリ・パラの開幕、そして2025年の大阪万博と、日本国家の忙しくも晴れがましい大行事が続きます。

素晴らしい日本ブランドを世界に発信するために、肝に銘じましょう。
「おごれる人も久しからず」と。


弊社社長 菅田耕司のコラム


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