マウイ・ノカ・オイ
私達夫婦が所属するプロテスタントの池の上キリスト教会が年2回執り行う墓前礼拝のため、西八王子霊園に赴きました。
教会員物故者のひとりとして私の母の名前も墓碑に刻まれています。初夏の日差しを浴びながら墓前で目を閉じ賛美歌を聴いていると、ハワイ・マウイ島の「ハナ」を想い出しました。“天国に近い場所” と称される島の東端に位置する小さな町で、カフルイ空港からレンタカーで約2時間。ハワイ語で合言葉のように語り継がれる “マウイ・ノカ・オイ”(Maui No Kaoi Festival ~マウイ最高!)のフレーズも納得の美しさです。
定宿にしている唯一の4つ星ホテル、ハナ=マウイ・リゾートはコテージタイプもありテラスのプライベートジャクジーで星空を眺めながら風の音に包まれる至福のひととき。宿泊中に日曜日があれば近くのワナナルア教会に必ず足を運び礼拝を授かります。
40年程前、まだ私が池の上キリスト教会員となる前の頃、私と娘、母の3人でワナナルア教会に出かけました。まるでおとぎ話の絵本から現れたような小さな木造のプロテスタント教会です。入口で牧師が笑顔で出迎え、教会員手作りのレイを一人ずつ首にかけてくれます。
「アロハ」
「マハロ」
この短いやりとりだけでいっぱしのゲストですね。
教会の中に入ると5人掛けの長椅子が両脇に5列ずつ、60人くらいで一杯になりそうな礼拝堂です。両側の窓は開け放たれ、爽やかな風が優しく頬を撫でるように吹き抜けて行きます。右側の窓から見えるマンゴーの木には熟れはじめた実をいくつも付けて枝をしならせています。そこに真っ赤なトサカが目印の小さなレッドカージナルが止まり、チ・チ・チとさえずっています。まさに天国の礼拝堂といった趣です。
五感に心地よい記憶が次々と甦える中、西八王子霊園はいよいよ真夏日の日差しがまぶしく、大きな簡易テントの下に並べた折りたたみ椅子に50人ほどの教会員とともに天に召された多くの家族に日々の平穏と感謝を祈りました。コロナが収束したら、両親の遺品を携えてハナの教会へ再び訪れようと家内と約束しています。今ではアラフィフの娘と孫も一緒に行けたら、母は喜ぶ事でしょう。
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