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コラム 三寒四温

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ステルス値上げ

コロナ禍において多くの生活必需品値上げ報道が日々伝えられるうちに、いつしか慣らされている自分がいます。そして以前のように、「明日より2,500品目が値上げ」といった報道があっても慌てて店に殺到するような事態にはならず、静観する人が増えているそうです。これはリテラシーの向上ともいえるでしょう。

その一方で、高級品の値上げには敏感な動きがみられます。高級シャンパンのドンペリニョンやクリュガ、コニャックではヘネシーのアンペリアル、リシャールなどは旧価格での販売終了間際に争奪戦が繰り広げられました! 高級ワインもオーパスワンのセカンドラベル「オーバーチュア」などは定価では買えません。

20年ほど前にハワイでコレクション用にまとめ買いしたオーパスワンは200ドル(レート100円前後)でしたが現在はなんと12万円以上、80ドル程度だったオーバーチュアも3万円近くします。ウイスキー好きな家内のおかげで20年前に同じくまとめ買いしたサントリー「響」の17年、21年、「山崎」の18年なども驚きの値付けでネット販売されています。今ではもったいなくて貴重なストックを開けるのもためらいつつチビチビ楽しむばかりです。

高騰しても飛ぶように売れるのは時計も同様で、ロレックスのスポーツタイプやパテックフィリップの人気モデル「ノーチラス」などはデパート等の正規ルート販売に対し5倍近くの値が付く異常事態。つくづく「あるところにはお金があるなあ」と痛感させられます。

再び食品に話を戻しますが、前述した高級品市場の勢いとは対照的に、「企業努力」や「ユーザーのニーズ」いった言い換えのもとでひっそりとステルス値上げ(シュリンクフレーション)が横行しています。値段据え置きを謳いつつ、実態は容量カットのオンパレード。私は正々堂々と値上げした方が消費者と真摯に向き合っていると感じます。“ステルス” とは「テーブル+冷蔵庫+スピーカー」といった具合にさりげなくも実は斬新なアイデアが光る最新家電業界にこそふさわしいキーワードであり、ごまかしの工夫に腐心する食品業界には困惑しかありません。



弊社社長 菅田耕司のコラム


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