戒名
私の父が昭和22年に日本パン菓新聞社を創業して今年で76年、私も76歳となりました。父は平成5年9月15日に亡くなり菅田家の菩提寺、品川区小山の法華宗・長應寺に埋葬されました。「秀鳳院慈源日松居士」の戒名をいただき、250年近く続く菅田家代々の墓、七基並んだ真ん中の墓石の下に遺骨が眠っています。
私は父の意思のもと日本パン菓新聞社を受け継ぎ、当時父と親交の厚かったオリエンタル酵母工業の竹澤勝三郎社長(当時)に薦められ、武蔵境に新たに献堂された「池の上キリスト教会」にて洗礼を受けました。
私の母も平成15年に救世軍中野記念病院に入院していた時に当時の島津牧師により洗礼を授かりました。洗礼の3年ほど前から認知症を患うも深刻な病状ではありませんでしたが、平成15年に脳梗塞を発症。以前より抱えていた胃ガンも進行が早く、救世軍杉並小隊朝野中将様のお祈りの中、穏やかな表情で天に召されました。
母の葬儀が終わり、遺骨は八王子霊園内の池の上キリスト教会の納骨堂に納め、墓誌には菅田つる子の名が刻まれました。
今年のお盆を前に、家内と相談して母も父の眠る長應寺の墓石に戒名をいただき、その生涯を刻もうと決めました。遺骨は八王子の納骨堂に残し、形見の品を父の骨壷の隣に納めましょうという事で住職に相談したところ、父と同格という「慈温院妙吟日容大姉」の戒名をいただきました。俗名・菅田つる子、平成15年10月18日、享年81歳。金色で筆書きされた立派な位牌も仏壇の父の対面に並びます。
なんだかホッとする気分で仏壇を見つめていると、時間を巻き戻しているかのように、今までの親不孝やさまざまな事が走馬灯のように巡ります。
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