経営環境改善に期待する
今、製パン・製菓業界は未曾有の厳しい経営環境の真っただ中にある。中国発の餃子事件から始まり、メラミン混入の乳児用粉末ミルクの次はとうとうパン類の冷生地までが世間を騒がしている異常事態だ。
今秋の粉価改定では政府は10%の値上げを発表したが、大手メーカーはパン類の実質的な値上げはせずに、原料コスト上昇分を自社で吸収することとした。これにはニつの理由がある。一つは昨秋の値上げにより2割程度の売上減、そして来春に予想される粉価の大幅値下げの予測からによる。原油は1バレル70ドルを切り、一時の狂騒から一服。ガソリンの値段もジリジリと下がり始め、物流の負担も軽くなった。小麦を始めとする原材料の国際相場も下げ気配だ。トウモロコシやサトウキビなど、バイオエタノールへの熱も下がり始め元のさやに収まりつつある傾向は業界にとって好材料となるだろう。そんな折、先日、中川昭一財務・金融担当相が異例とも言える大手銀行や地域金融機関のトップとの意見交換会を開いて、中小企業向け融資の貸し渋り問題を巡り前向きな融資を促す決議をこの理事会で申し合わせて参加加盟銀行に通達を出さしめた。中小企業の多い我が業界にとってこれほどの強い味方はないだろう。内部留保のしっかりしている大手は別としても利用しない手はないだろう。
今こそAIBの監査システムを始め、安心・安全への設備の増強や生産工程のチェックに力を注ぎ、できるものならば原材料のトレーサビリティーにも関心を払い、消費者への信頼をさらに確立する機会と受け止めてもらいたいものだ。
今秋の粉価改定では政府は10%の値上げを発表したが、大手メーカーはパン類の実質的な値上げはせずに、原料コスト上昇分を自社で吸収することとした。これにはニつの理由がある。一つは昨秋の値上げにより2割程度の売上減、そして来春に予想される粉価の大幅値下げの予測からによる。原油は1バレル70ドルを切り、一時の狂騒から一服。ガソリンの値段もジリジリと下がり始め、物流の負担も軽くなった。小麦を始めとする原材料の国際相場も下げ気配だ。トウモロコシやサトウキビなど、バイオエタノールへの熱も下がり始め元のさやに収まりつつある傾向は業界にとって好材料となるだろう。そんな折、先日、中川昭一財務・金融担当相が異例とも言える大手銀行や地域金融機関のトップとの意見交換会を開いて、中小企業向け融資の貸し渋り問題を巡り前向きな融資を促す決議をこの理事会で申し合わせて参加加盟銀行に通達を出さしめた。中小企業の多い我が業界にとってこれほどの強い味方はないだろう。内部留保のしっかりしている大手は別としても利用しない手はないだろう。
今こそAIBの監査システムを始め、安心・安全への設備の増強や生産工程のチェックに力を注ぎ、できるものならば原材料のトレーサビリティーにも関心を払い、消費者への信頼をさらに確立する機会と受け止めてもらいたいものだ。