天売島
行って来ました”天売島“(てうりしま)。フェリーの出る羽幌までは、札幌から高速バスで3時間30分、フェリーで90分。長い道のりだが、そこはまるで別世界。人口500人、周囲12平方kmのこの島の真裏に海鳥が100万羽生息している。埠頭で出迎えてくれた井上さん(前日糧製パン社長)と共に、早速レンタカーで島内ウォッチングに出かけた6月11日、真夏のような雲一つない青空と海風が心地よい絶好の日和で、2万羽生息しているカモメ達がミャーミャーと私達にまとわりついてくる。赤岩展望台周りでは道路の脇や草むらに直径10㎝位の無数の穴があいている。「これがウトウ(善知鳥)の巣穴ですよ、現在30万のつがいが確認されているから、それ以上あります。ここに今夜60万羽のウトウが帰ってくるんです」と嬉しそうに説明する井上さん。旅館に戻り、少し早めの夕食は、アワビの踊り焼きと刺身、採れたてのウニ超山盛り、ボタンエビ、甘エビ、松葉蟹と海鮮が山盛り。大のアワビ、ウニ好きの家内が思わず「もうダメ」と残すほど新鮮な魚介を堪能させて頂いた。
夕方6時、迎えのバスに乗り、いよいよ”ウトウ“の帰巣シーンのウォッチング。午後7時、利尻島の「利尻富士」の左に真赤な太陽が今まさに沈もうとしている時、双眼鏡で覗くと、丸い太陽に無数の黒点が上下左右に乱舞している。5分、10分、その点がどんどん大きくなり、太陽は沈み、もう眼の前に迫ってきた”ウトウ“の群れ。それを待ち構えるカモメの軍勢。カモメは巣穴の前で身じろぎもせずに待つ。上空で乱舞して空中戦の準備をするカモメとカラス…。とその瞬間私のすぐ近くの穴をめがけて一羽のウトウが勢いよく帰着。目にも止まらぬ早業でカモメの襲撃を避ける業は生きる知恵、巣穴でただひたすら待っているヒナは親鳥が口一杯に咥えた硬口イワシを喜んで食べていることだろう。30万個ある巣穴の一つが自分の家で、毎年間違えずにウトウは自分の家に帰ってくるという。しかし、たまに間違えて、隣の穴に入り込んだウトウは「やっちゃたー」と言わんばかりにトコトコ表に出てくる。そこを5~6羽のカモメに容赦なく口に咥えた小魚をひったくられる。
午後8時、月明かりの星空にはまだたくさんのウトウが小魚を咥え、巣穴に帰るタイミングをはかっている。時折”バサッ、バサッ“という羽音が私の頭をかすめる。
孫を連れてハワイも良いけれど、来年は”天売“に連れて来ることにしよう。大自然の不思議、そして素晴らしさ、”生きる“ということの大切さを実際に見せなくては。
「空の鳥を見なさい。蓄えもしなければ、つむぎもしない」(新約聖書マタイの福音書6章26節)。
未知の大自然に一つ触れると一つ得した気分になる。
夕方6時、迎えのバスに乗り、いよいよ”ウトウ“の帰巣シーンのウォッチング。午後7時、利尻島の「利尻富士」の左に真赤な太陽が今まさに沈もうとしている時、双眼鏡で覗くと、丸い太陽に無数の黒点が上下左右に乱舞している。5分、10分、その点がどんどん大きくなり、太陽は沈み、もう眼の前に迫ってきた”ウトウ“の群れ。それを待ち構えるカモメの軍勢。カモメは巣穴の前で身じろぎもせずに待つ。上空で乱舞して空中戦の準備をするカモメとカラス…。とその瞬間私のすぐ近くの穴をめがけて一羽のウトウが勢いよく帰着。目にも止まらぬ早業でカモメの襲撃を避ける業は生きる知恵、巣穴でただひたすら待っているヒナは親鳥が口一杯に咥えた硬口イワシを喜んで食べていることだろう。30万個ある巣穴の一つが自分の家で、毎年間違えずにウトウは自分の家に帰ってくるという。しかし、たまに間違えて、隣の穴に入り込んだウトウは「やっちゃたー」と言わんばかりにトコトコ表に出てくる。そこを5~6羽のカモメに容赦なく口に咥えた小魚をひったくられる。
午後8時、月明かりの星空にはまだたくさんのウトウが小魚を咥え、巣穴に帰るタイミングをはかっている。時折”バサッ、バサッ“という羽音が私の頭をかすめる。
孫を連れてハワイも良いけれど、来年は”天売“に連れて来ることにしよう。大自然の不思議、そして素晴らしさ、”生きる“ということの大切さを実際に見せなくては。
「空の鳥を見なさい。蓄えもしなければ、つむぎもしない」(新約聖書マタイの福音書6章26節)。
未知の大自然に一つ触れると一つ得した気分になる。