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コラム 三寒四温

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粋をおごる

 落語の〝時そば〟で「このつゆの具合が何とも言えねぇ。かつお節をおごったな」と言うくだりがあります。何ともスーッとする江戸っ子の〝粋〟を感じるセリフですね。
 先週、日本製粉の澤田浩会長兼社長を始め、専務、常務陣と業界紙記者との毎年恒例となっている夏季懇談会が浅草の料亭「川松別館」にて開催されました。ここ川松別館は澤田さんのお気に入りの料亭で、たしか十年近くも続けて夏と冬の二回の記者懇談会を同じくして使っている理由は、澤田さんが〝江戸っ子の粋〟に通じるところが〝大〟なのだからでしょう。ひと通りの会社業績と近況報告が終わって、暑気払いの〝カンパイ〟から粋な浅草の芸者衆が席を回って酌をしてくれます。この芸者衆も相も変わらず毎回同じ〝顔〟が接客してくれるのも楽しみのひとつです。「オヤまあ、菅田さん、今回もまた一段とお顔がお黒いようで、さては又、ハワイかゴルフかな?」なんて酌をしながら茶化してくれて周りになごやかな笑いの華が咲きます。女将も相変わらず美人で、芸者衆に遠慮しながら席を回って酌をしてくれるのですが、決してしゃしゃり出ずに「私が女将よ!」なんてみじんも顔に出さずに謙虚な笑顔で接してくれる粋な女将は「菅田さん、松坂牛、お預かりしますよ」と、脇に置いた「松喜」の紙袋をチラっと見てほほえんでくれます。
 実は年二回の楽しみは、川松別館近くにある松坂牛の専門店「松喜」での買い物なんです。ですから我が家の翌日のディナーは、必ず「すき焼き」。そして宴会の帰り際に澤田さんがお土産でこの時期に必ず持たせてくれる朝顔とほおずきの鉢植えにたっぷりの水を〝おごって〟ベランダに置き、エアコンを切って他の窓を開け放すと、ほおずきの鉢に付いているかわいい風鈴がチリ、チリンと鳴き出します。ここで登場の年二回のお楽しみ松坂牛のすき焼きのお出番でございます。
 ほおずきの風鈴の音と、松坂牛のすき焼きの相性は何とも言えねえなぁ。今夜は〝粋〟をおごったな。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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