ゆらぎ
桜花も散り、桜上水の遊歩道の脇には無数に散った桜の花芯が風に吹かれて波を打ったかのように不規則な吹き溜まりの風絵を描いていました。土手には〝花咲かせ隊〟というボランティアの方達が種をまいて大事に咲かせた初夏の花たちに混じって、ペンペン草に咲く花も風に揺らいでひときわ美しさを装っているようです。
「かぜに いろをつけたひとはだれ
かぜに はねのあるのをみたひとはだれ
かぜを みたいとおもったら
かざぐるまを みていてごらん
かざぐるまを ほしければ
かぜのなかを さがしてごらん」
(かぜとかざぐるま・あかるい日の歌、青土社刊)
純心無垢な幼児の好奇心が伝わってくる岸田衿子さんの美しい詩です。
愛犬と散歩していると、日常を忘れて自然に親しめるのはなぜでしょうか。夕焼け空を見上げたり、公園の意外な場所に群生している可愛らしい野花に足をとめたり、突如頭上から〝ツクツクツクツク〟とせわしい鳴き声の小さな野鳥が電線に一羽、家族を探しているのでしょうか。自然の営みは心をリラックスさせてくれます。
以前〝f分の1ゆらぎ〟が流行りましたね。ロウソクの炎がゆらぐくらいの風がちょうど心地よいのだと、どこかで聞いた記憶があります。土手に咲く野花も電線の上の小鳥も愛犬もそして私達も、f分の1ゆらぎの風に、また来るであろう明日の試練を一時、忘れさせてもらっているのかもしれません。
「かぜに いろをつけたひとはだれ
かぜに はねのあるのをみたひとはだれ
かぜを みたいとおもったら
かざぐるまを みていてごらん
かざぐるまを ほしければ
かぜのなかを さがしてごらん」
(かぜとかざぐるま・あかるい日の歌、青土社刊)
純心無垢な幼児の好奇心が伝わってくる岸田衿子さんの美しい詩です。
愛犬と散歩していると、日常を忘れて自然に親しめるのはなぜでしょうか。夕焼け空を見上げたり、公園の意外な場所に群生している可愛らしい野花に足をとめたり、突如頭上から〝ツクツクツクツク〟とせわしい鳴き声の小さな野鳥が電線に一羽、家族を探しているのでしょうか。自然の営みは心をリラックスさせてくれます。
以前〝f分の1ゆらぎ〟が流行りましたね。ロウソクの炎がゆらぐくらいの風がちょうど心地よいのだと、どこかで聞いた記憶があります。土手に咲く野花も電線の上の小鳥も愛犬もそして私達も、f分の1ゆらぎの風に、また来るであろう明日の試練を一時、忘れさせてもらっているのかもしれません。