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コラム 三寒四温

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ラマダン

先月、モロッコ王国のカサブランカで日本料理の〝Iloli〟を経営する、元ロブションのスーシェフ古河君の奥様、ノエルさんが単身で来日されました。高円寺の〝さぬきや〟にて久し振りの再会に、話は尽きません。実はノエルさん、けさ日本に着いたばかりなのに来日の2カ月前から楽しみしていたリクエストは、さぬきやのカウンターで日本酒と肴をいただく事。「あれ? ノエルさんはイスラム教徒なのに、ラマダンは大丈夫なの?」「私は旅行者ですから少しだけOKです」「それでは少しずつ、たくさん飲りましょう」という訳で18時頃よりノエルさんの友人2人、そして私の家内とワイワイおしゃべりしながら飲み進みます。と、日も落ちた20時頃に「お待たせー」とモロッコ王国のアルール駐日大使と歌子夫人がやってまいりました。敬虔なイスラム教徒の大使と夫人はラマダンを厳守した生活スタイルですから、日の出より日没までは水も、紅茶も、お菓子も食事も一切、口にする事はありません。
 今、話題になってますね。大相撲西十両九枚目の大砂嵐関はエジプト出身のイスラム教徒です。場所中はラマダンなので朝食は早朝の3時、そして取り組みが終了しても日没はまだ。この時期ですと19時20分頃ですから、ここでやっと昼食です。こんな状態で勝ち越したのですから、すごい力士ですね。取り組みを見たのですが、全力相撲ですよ。異国で頑張っている彼には、きっと神様が見守ってくれているのでしょう。
 日本に赴任して5年が経つアルール大使ご夫妻とはよく食事をさせていただいているのですが、居酒屋スタイルのうどん料理店の〝さぬきや〟のカウンターに陣取り、厨房の若旦那から料理を直々に手渡しされて説明の薀蓄を聞いてからいただく、といった趣向はさすがに本日初体験という事で「楽しい! おいしい!」と歌子夫人はハイテンション。全粒粉の太打ち麺と蛤の小さなお椀には「どうしたらこんな料理ができるの?」と驚愕されていました。大使も私の隣で「お・い・し・い・で・す・ね」とウインクの連続です。ただし、お酒はありません。次の日は、市ヶ谷の大使公邸にてラマダンを祝う〝フトール〟というセレモニーのディナーに夫婦して呼ばれています。でもね、アルコール、もちろん無しなんです…。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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