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コラム 三寒四温

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ひと手間

 今の時期のタケノコご飯はおいしいですねー。我が家のレシピは米一合にタケノコ1本、みじん切りにした油揚げも米一合に対して1枚、味付けは酒と醤油と塩だけです。五合も炊くと、炊き上がりの釜を混ぜるのがひと苦労なんです。なにせ具がやたら多くて、中々ご飯までしゃもじが到達しません。しかも厚切りのタケノコがゴロゴロと賑やかなので、平らな大きい寿司桶に入れて混ぜる始末なのです。ちょいとタケノコをつまんでの試食はサクサク~ッと、もう堪らないくらいの食感で、一緒について来ちゃった米粒と油揚げがいい感じで、そしてこの塩梅の良さ! 言う事なし。今日も満点の出来、いや炊き上がりです。

 私は30歳くらいの頃に料理に目覚めました。初めての料理が、このタケノコごはんだったんです。料理好きの友人との共同作業です。その時、友人曰く

「茹でたタケノコはコンクリートの上で一晩放置するんだよ」
「エッ!?な、なんで?」
「エグみが取れるらしい。理由は知らないけど」

 という事で一晩コンクリートブロックの上で寝かせてから調理して炊いたタケノコご飯のおいしかったのなんのって。理由は未だ解明されていませんが、これが俗に言う“ひと手間”という事なんでしょうか。現在でもこのひと手間は続けています。ひと手間かけると言えば、私にとって料理で妥協できない事、それは「“おかか”は削り節で削る」という事。袋もののおかかにも上質な、味の良いものがたくさんありますが、ひとつくらいはこだわりがあっても良いでしょう。シャ・シャ・シャと心地良い音をかもし出す木屋製の削り器で削るかつお節、楽しいですよ。そしてとにかく新鮮だからおいしい。

 子供の頃、早朝の台所から聞こえてくるかつお節を削る音。そう、それはお袋の味の音です。日本の味の原点のひとつですね。炊きたてのご飯の上にたっぷりと削りたてのおかかをのせて醤油をまわしかけて一気にかっ込む。たまりませんねー。ご飯に合うのだからパンにはどうでしょうか? 日本人の味の原点の食材のひとつ、かつお節で何か“ひと手間”かければ、とんでもないヒット商品が生まれる予感がしませんか?

弊社社長 菅田耕司のコラム


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