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コラム 三寒四温

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MISSING POST OFFICE

歳を重ねて身体のあちらこちらが悲鳴を上げています。物事をよく忘れます。涙もろくなります。そして遠い昔を思い出すことが多くなります。時にそれは夢にまで現れます。

つい最近のことです。愛犬を連れて玉川上水道の夜道を散歩していたときに今、まさに天に昇ろうとしている、それはもう大きなおおきな満月のお月様が明るく目の前に現れました。夜空を見上げれば無数の星がまるで互いに合図を送って話合っているかのようにチカチカと光り輝いていました。

幼い頃に母に教えられたことを思い出します。
「あの星はおじいちゃんやおばあちゃんなのよ。そして生きている私達を見守ってくれているのよ」

「お袋! ごめんね」
私は星を見上げながら心の中で謝りました。なぜか涙がこみ上げてきます。どれだけ親不孝をしてきたのでしょうか。そんなときにTVのワイドショーで目にしたのが漂流郵便局の存在でした。ネットで調べて宛先を知り、今までの不肖な馬鹿息子だった私の懺悔をハガキに綴り、さっそく母宛てに送りました。漂流する私のハガキが天国まで届くことを祈りながら。皆さんにもお教えします。それはこんなところです。

「『漂流郵便局(MISSING POST OFFICE)』は、瀬戸内にあるスクリュー型の小さな島、粟島のちょうどおへその部分にあります。ここにはかつてたくさんの物、車、人が流れ着きました。こちらは届け先のわからない手紙を受け付ける郵便局であり、“漂流郵便局留”という形で、いつか宛先不明の存在に届くまで漂流私書箱に手紙を漂わせて預かっています。過去/現在/未来。モノ/コト/ヒト。何宛でも受け付けます。いつか、どこかのだれか宛の手紙が、いつかここにやってくるあなたに流れ着く―――」

このようにホームページに主旨が書かれていました。親孝行をしたくても今はもうかないません。せめて祈って前に進んで生きていかなければ、と私らしくない感情にひたるのも、やはり歳を重ねたからかもしれません。まだ67歳なのに。ですからこれからの一年々は、“懺悔”と共に生きるのですね。天からの母の愛を受けながら。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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