ボンヴォヤージ
「どうか、素晴らしい7月14日を
過ごされますよう希望します」
ティエリー・ダナ駐日フランス大使の開会挨拶は、このように締めくくられました。
そうなんです、今日7月14日はフランスの革命記念日で、南麻布の大使公邸には各国の大使をはじめ政財界などフランスとのつながりのある関係者が多数招待されて、革命記念日祝賀レセプションが盛大に開催されました。
東京五輪、パラリンピック組織委員会会長を務める森喜朗元総理大臣が乾杯の音頭をとると、シャンパングラスを合わせる音が一斉に鳴り響き、大きな拍手と笑顔が会場に溢れます。私も家内とグラスを合わせ、辺りを見渡すと弊紙の「大使夫人の手料理とパン」でご協力いただいたアンゴラ共和国とモザンビーク共和国の両大使がニコニコしてシャンパングラスを掲げながらこちらに近づいて来られました。「グッド・イブニング」。それではご一緒においしい料理を頂きにまいりましょう。
最初に行くのは「メゾン・カイザー」のパンブースです。
創業以来、毎年の革命記念日祝賀レセプションにパンをドネイションしているのです。日焼けした木村社長がお洒落に決めています。
「ベビーは歩き始めましたか?」
そうなんです、木村周一郎さんはもうデレデレな子煩悩パパなんです。
「帰りにチョイ飲み行きませんか?」と誘うと、
「家内と子供が待っているので……」
すっかりマイホームパパになっちゃいました。
芝生が敷き詰められた庭にはテントが張られ、BBQやカクテルが用意されています。ヴァヒド・ハリルホジッチサッカー日本代表監督がなにやら楽しそうに談笑されています。
「あれー中山さん、お久しぶりです」
今年1月にイスラム国対応でヨルダンに留まって陣頭指揮をされた中山泰秀外務副大臣がお見えになったので、家内が友人2人を紹介して記念写真をハイ・チーズ。そこにビゴ東京の藤森二郎社長が現れました。ビゴの店もフランス大使館ご用達の常連です。ポンパドウルが経営するヴァン・ド・リュドも3年前からパンブースを出しています。そして、今年で創業110周年、そして本格的なフランスパンを発売して50周年という節目を迎えたドンクが革命記念日に合わせて“フランスフェア”を全国の系列店にて開催しています。もちろんパンのブースを提供しました。有名店4社がコラボした豪華なレセプションは、フランス料理と合わせ参会者を満足させたことでしょう。
「2015年11月30日から12月11日まで、パリ近郊のル・ブルジョで開催されるCOP21(国連気候変動枠組条約 第21回締約国会議)では、世界の気候変動、温暖化対策の大枠が合意される予定です」
と、ティエリー大使は力を込めて冒頭の挨拶で語られました。パリ合意は人類の未来のためにもエネルギー消費削減の大きな一歩となりますように。
美しき地球号の船出に、ボンヴォヤージ!
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