ミニマリスト
引っ越しをする時の決意といえば、
「断捨離」。
これはとても勇気のいる事です。ようやく新居が片付いてきたタイミングで、ふと断捨離した数々の日常品を思い浮かべて後悔の念にかられる、そんな事もあります。身軽になるって“勇気”がいるのだと今回の引っ越しで痛感させられました。
帰宅してパジャマに着替えた時に脱ぎ捨てた服は、寝室の隅に置かれたマッサージチェアの上に無造作に放り投げるのが習慣になっていました。しかし、畳1帖分を占有しているのに年に数回しか使わない高価な“置物”あるいは洋服掛けならば、やはり断捨離が正解でしたね。同様にオットマン付きのリクライニングチェアも然りです。
逆に、捨てて後悔したものは……今回はあったかな?
肉やパンのスライサー、挽肉をつくるミンチマシーン、燻製セット箱、新品のコールマンのガス用BBQセット、そして炭用の大型BBQセット、腰痛で辞めてしまったゴルフのフルセット。コードの長さが気になっていたTV用のオーディオセット。
次々に思い出せば懐かしくもありますが、小さなマンション生活には必要のないものばかりです。本もアルバムも整理しました。
そう、私は紛れもない断捨離魔なのです。
狭いながらも整然と片付けられた各部屋は気持ちの良いものです。前言撤回、今回は捨てて後悔したものは何ひとつありませんでした。こんな私は最近流行りの「ミニマリスト」に仲間入りできるのではないかと密かに思っているのですが、いかがでしょうか? 人間、必要最低限のモノだけで日常を過ごす事は、モノに縛られない楽な人生かもしれません。節約にもなりますしね。「無印良品」が世代を超えて長く人気を保っているのも、こんな風景があるからなのかもしれません。シンプル・イズ・ベスト。懐かしいフレーズが脳裏をよぎります。
食生活にもミニマリストの精神は生かされます。食事自体がシンプルになるんです。パン食ならバゲットやチャバタ、カンパーニュといった食事パンが欠かせなくなりました。そのまま食べても、なにか一品食材をサンドするだけで一層おいしく食べられるからなのでしょう。ランチパックが好例ですね。要は最小限の食材で満足できる事、これは決して妥協ではありません。高齢化が進む昨今、食生活は健康的なミニマル食へと自然にシフトしていくのではないでしょうか。ここに新商品のヒントが隠されている気がするのですが、さて、何でしょうね。
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