真夏の第九
山崎製パン㈱の創業70周年記念コンサートが8月24日に赤坂のサントリーホールで開催されました。
女優の松たか子さんの司会進行のもと、メンデルスゾーンがシェイクスピアの戯曲に感銘を受けて作曲したという序曲「真夏の夜の夢」でスタート。続いてヴァイオリニストの千住真理子さんを迎えて、同じくメンデルスゾーンの「ヴァイオリン協奏曲ホ短調作品64」。“幻のストラディヴァリウス”と名高いデュランティを巧みに操る千住さんの繊細かつ重厚感たっぷりの音色が二千人の聴衆を魅了しました。
指揮は大友直人さん、演奏は東京交響楽団です。大友さんの指揮スタイルは、かつて彼自身も指導を仰いだ小澤征爾さんを彷彿とさせるもので、今後ますます世界を舞台にご活躍されることでしょう。
何より、この記念コンサートで驚かされたのが最後の演目。ベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調作品125より第3・4楽章。そう、年末に日本各地のホールで奏でられ、師走の風物詩ともいえる“第九”です。ソプラノ・アルト・テノール・バスそれぞれの独唱に東響コーラスによる100人以上の合唱が加わって“歓喜の歌”が満員のサントリーホールを揺るがす様は、圧巻そのもの!
「おお 友よ、この調べではなく、歓びにあふれた調べを歌おう」
この一節で始まる歓喜の歌は、まさに山崎製パン㈱の創業70周年にふさわしい選曲であり、すべての聴衆の心に響き渡りました。止むことのないアンコールの拍手に包まれながら、皆さんと共有した〝歓
喜〟のひととき。まさに真夏の夜の夢、感動の一夜となりました。
70周年、おめでとうございます。
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