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コラム 三寒四温

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先日、金融庁が発表した「人生100年時代に自助努力を」という主旨による金融審議会の “市場ワーキング・グループ” の23回に及ぶ議論報告に、日本の高齢者やその予備軍がざわつきネットは炎上騒ぎとなりました。「老後30年間で2,000万円が必要」との試算モデルに対し“国民にいらぬ心配・誤解を与えた”として「正式な報告ではない」「内閣が受理しなかった以上、そもそも存在しない」などと二転三転、右往左往の対応には苦笑するばかりです。

かつての「悠々自適」なイメージから様変わりした現代~未来の老後は、公的年金や預金の取り崩しで退職後の生活をいかに賄うかが問題であり、その最大の理由は「老後が長くなった」こと。ロング・セカンドライフにかかる生活費の不足分を、果たして自助努力で賄う事は可能なのでしょうか?

仮に、72歳の私がリタイヤ後に28年生き続けられるとしたら? 貯蓄の取り崩しは数年ももたないでしょう。考えるほどに私同様、途方に暮れて生活における経済破綻の恐怖におののいているご同輩も少なくないと察します。日本政府の発した「自助努力」、おそらく令和最初の流行語大賞に必ずやノミネートされることでしょう。

米中貿易摩擦による株価の下落は企業の体質を株主が関心を持って注視している証であり、日本政府が提唱する、国民の自助努力に含みを持たせた「タンス預金の積極的投資運用」はどうやら空振りのようですね。

しかし、私達は誇りある日本人として民主主義のもと、言論や報道等、あらゆる“自由”を保障された暮らしの中で、どんな些細な事でも自助努力により日々を過ごす事ができているのです。中国の天安門事件から30年を経て、当時を振り返る報道特集が全世界をかけ巡りました。主義・信条の自由が誰もが行使できる世の中を願ってやみません。

世界では今、環境問題が大きく報道されています。プラスチックごみは「食」の世界ひいては製パン業界にとっても重大な課題であり、今後は包材やレジ袋など解決すべき問題が山積しています。これもやはり各社の自助努力とエンドユーザーへの真摯な対応を加味して取り組んで行く必要があるでしょう。そんな業界一致の努力が求められる中での、強調表示による利己的な商法が自助努力とは言い難いですね。

清く、美しく、自由に老後を過ごすために何をすべきなのか。「義」を固く心に抱いて、私達も企業も一歩前へ進まなければなりません。


弊社社長 菅田耕司のコラム


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