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コラム 三寒四温

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「ありがとう」と「あたりまえ」

プラスチックごみによる海洋汚染は深刻な問題ですね。TVニュースでは魚の内臓に留まる大量のプラ廃棄物が消化されずに死に至る悲惨な映像が流れ、目を背けたくなります。かつてはペットボトルを丸飲みするような事態が懸念されていましたが、最近では海流に漂いながら微細化しミクロの粒子となったゴミ(クッション材などで用いられているマイクロビーズも問題となっているようです)を小魚が食べ、それを中型魚、大型魚が捕食している事実!

私はうるめイワシの丸干しや塩焼きサンマのハラワタが特に好物で、あの苦味は盃を重ねる旨さであります。しかし待てよ、内臓に留まったプラゴミは海洋内の食物連鎖サイクルに入り込み隠れ潜んでいるかもしれません。それらは直接目にすることはなくとも、知らぬうちに食して人間の体に取り込まれていても不思議ではないのです。先週、デパ地下で買い求めたイワシの丸干しで燗酒を楽しみましたが、これからは気を付けなくてはなりません。

コロナ禍で新しい日常を生かされている私たちは、これまでの「当たり前」が変容している今こそ、何が当たり前なのかを改めて考える必要がある気がしてきました。なぜって? それは、「ありがとう」の反対語は「あたりまえ」だからです。これは最近観たTVドラマの、とあるワンシーンで感銘を受けたフレーズです。マスクをする日々は当たり前、マスクが外せる生活に戻れば「ありがとう」です。

なるほど! そう考えると、長年の食習慣だったイワシの丸干しや塩焼きサンマの内臓をおいしくいただくという「あたりまえ」の日常が失われてしまったように、新型コロナウイルス以外にも人間の生命を蝕む摂理はそこかしこに潜んでいるのです。それらは全て「ありがとう」を忘れて人間が自分本位に生活してきた結果なのです。

本コラムの主旨でいえばスリランカ沖海難事故の被害状況が心配ですが、困ったことに尚の事気がかりなのは日々のニュースを賑わす、2つの大国の動向です。コロナ禍であっても、民主主義のもとに生かされている私達の幸せな、人としての特権の自由な日常だけは損なわれることのないよう、平和である事を望みます。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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