レジリエンス
世界規模でまん延する新型コロナウイルスのため世界経済は一気に冷え込み、停滞していました。しかし、そんな状況に応じて米国はじめ主要国が実施した大規模な財政出動や金融政策が功を奏して持ち直しつつあり、日本経済も回復基調となっています。ワクチン接種の進捗により消費は伸び、経済も復調に向かう兆しが見えています。とはいえ、いよいよ秒読みとなったオリパラ開催のムードに水を差すようなワクチンに関するデマ情報で接種者のペースが鈍るなど予断を許しません。こうした動きは今後の日本経済の先行きに黄色信号を灯す、まるで梅雨空の霧雨の中から見え隠れするような不気味さがあります。
食品業界にあっては小麦の関連事業がコロナ禍の巣ごもり消費に応える新商品開発が活発で、消費者の購買意欲を支えて好調です。例えば大豆による肉代替製品などは “コロナ太り” という新語に敏感に反応した消費者心理を掴み、健康食としての側面を全面に打ち出して市場拡大に努めています。あるいはマリトッツォなどのSNS投稿で “映える” 商品は、以前では考えられなかったスピード感でブームとなり売り上げも好調です。
こういった事例を取り上げるとマーケティング戦略や製品の目新しさばかりに目が行きがちですが、好調ぶりを影で支える食品製造機械メーカーの蓄積された技術力とたゆまぬ努力の賜物でもあります。軸足がぶれることなく、常に前を向いて進む経営は「今」を生き抜く “力”であり、これこそが社会に求められている「レジリエンス」ではないでしょうか。皆で協力して、ワクチン接種により逆境を跳ね返す “力” を共に分かち合い、一時の失敗や未知なるものを闇雲に恐れることなく、日常を一日も早く取り戻しませんか。
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