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コラム 三寒四温

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グリーンカレー

「人生最高レストラン」というTV番組がありますが、私が “人生最高” で思い浮かべるのは、食に興味を持つきっかけとなった学生時代の記憶です。神奈川県の油壷にあるヨットハーバー内のレストランを訪れるたびに必ず注文していたオニオングラタンスープは絶品でした。六本木のザ・ハンバーガー・インではカウンター席に座ると、まずは頭上に吊り下げられたポテトチップスの小袋に手を伸ばします。これを小皿にとったケチャップとマヨネーズにディップしていただく、小粋なセルフサービスで常連客のルーティンでした。2007年に復活、残念ながら12年には再び閉店。再々復活を望む声も多いようです。

ソ連(現ロシア)大使館近くにあったドライブイン麻布はマイカー所有の学生たちの溜まり場で、アメリカンクラブハウスサンドイッチがおいしかったです。アメリカンといえばロシア大使館真裏の東京アメリカンクラブには現在も家内と月1回のペースで通っており、時を経て縁深いエリアになりました。お気に入りのサンドイッチや蟹のスープをシェアして楽しんでいます。

今となっては残っていない店ばかりで寂しい限りですが、六本木の狸穴坂横の「キャンティ西麻布店」は今でも営業を続けていて、さすがは人気の老舗イタリアンですね。現在ビル建て替えのため一時休業中で、2024年11月にリニューアルオープンとのこと。こちらが古くから芸能人御用達なのは有名ですが、私も大原麗子さんなど錚々たる顔ぶれを何度となくお見かけしました。

人生最高レストランに話を戻しましょう。私の人生ベストワンは、およそ半世紀前に巡った一人旅で出会いました。バンコクの中央駅、フワランポーン駅を18時に出発する個室寝台車に13時間揺られ、さらに乗り合いバスで1時間の道中を経て港に着くと、スピードボートに乗船して小一時間でようやくナトンというサムイ島のメイン港に到着します。

レンタルバイクを借りて未舗装の道中を土埃を巻き上げながら走る宿探しの途中、ふと目についたのが簡素なトタン屋根と竹編みづくりの屋台。テーブルには2つの鍋と曲がりくねった生インゲンに錆びたペティナイフ。思わず停まって鍋を指してオーダーすると、店主は鍋から手づかみで素麺のような細麺をちぎりながら皿へとり、次に隣の鍋から冷めたグリーンカレーをかけて一丁上がり。付け合せは食べ放題の生インゲンで相性抜群! この豪快な一皿が私の人生最高の一品です。

弊社社長 菅田耕司のコラム


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